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新花と蛇

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319 母娘無惨(5)

順子は満足げに笑うと、「時造さん、二人が裸なのに自分だけ褌を穿いているのはおかしくないかしら」「なんだ、やっぱりおかしな写真のモデルにしようってんじゃねえか」「そんなことはないわよ。奥様とお嬢様があそこの毛まで剃り上げて、女の素顔を晒してい...
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318 母娘無惨(4)

「あっ、あっ、そ、そんなっ」 直江に隠微な箇所をくすぐられ、狼狽した声を上げる絹代夫人に順子が「お尻に無駄毛があったら、花器としての値打ちが下がるでしょう。この際前も後ろも綺麗にしてもらいなさい」と言って、ケラケラと声を立てて笑うのだ。 直...
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317 母娘無惨(3)

「母と娘が同じ男の人に抱かれるなんて、そんな畜生みたいなこと……ああ、お、恐ろしい」 絹代は絞り出すような声でそう言うと、たまりかねたように声を上げて泣き始める。 時造は処置なしといった風に両手を広げ、後ろに下がる。代わって順子が絹代夫人に...
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316 母娘無惨(2)

そういうと美沙江は泣き笑いのようなぎこちない笑みを浮かべる。「何しているのよ、奥様。笑いなさい」 順子にせき立てられた絹代はひきつった笑顔を浮かべる。その瞬間、友子がシャッターを切り、パシャッという無情な音と同時に、ストロボの光が母娘の肌を...
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315 母娘無惨(1)

「絹代夫人と美沙江嬢の断髪式は時造さんに行ってもらうつもりだったんだけど、時造さんは自分は手先が器用じゃないから断髪そのものはあたしたちに頼みたいって」 順子がにやにや笑いながら説明する。「それと、折角断髪式をやるのなら他のお客さんも呼んで...
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314 桂子の告白(4)

「そりゃまたどうして」「文夫さんとコンビを組むことになったんで、彼の身体に合わせてもらおうと思ったんです」「文夫って、例の村瀬宝石店の?」「はい」 桂子は恥ずかしげに頷く。「もうちょっと足を開いてくれ」「はい」 岡田の要求に、桂子は素直に伸...
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