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46.姉と姉(10)

「小夜子さんもよくお聞きなさい。千代奥様が香港から輸入した犬が明日、田代屋敷に運び込まれるの。奥様ははじめその犬と静子をからませるつもりだったんだけど、あいにく腹ボテなんで、私がかわりの花嫁を選んでいいことになってるのよ」
桂子は京子の顎に手をかける。
「京子さん、あなたがからんでみる?」
「そ、そんな……犬なんて、絶対に嫌よっ」
美津子を守るためにはどんな相手とでもと覚悟を決めた京子だったが、さすがに犬と交尾することを受け入れることは出来ない。京子は恐怖に顔面を蒼白にして、激しく首を振る。
「小夜子お姉様、あなたはどうかしら?」
「い、嫌っ。それだけはっ」
「でしょうね。私も多少縁のあるあなた達にはそんな役はさせたくないのよ。あなた達がだめなら、今度入荷する予定の新しい女奴隷がからむことになるけどね――。まあ、あたしにさからったらいつでも犬の相手をさせてやるからね。わかった?」
京子と小夜子は「わ、わかりましたっ」と同時に声を上げ、がくがくと頷くのだった。

獣姦の脅迫に屈服した京子と小夜子は、桂子の号令の下、「菊花くらべ」という奇妙な芸当をさせられている。二人の縄は解かれているが、それは二人が自らの手で双臀を割り、ショーの客の前に秘められた菊花を露出することが出来るようにするためである。
「み、皆さま。それではこれから、野島京子と村瀬小夜子の、お、お尻の穴をお見せいたします」
「わ、私達二人のお尻のど、どちらの穴が大きいか、どちらの穴が可愛いか、じっくりとお比べになって――」
京子と小夜子は同時にぐっと尻たぼを割り、隠微な菊蕾をさらけ出す。
「よく見えねえぞ」
「そんなお上品な開き方じゃだめよ」
周囲に陣取ったやくざやズベ公達は手を叩いて哄笑し、野次り始める。京子と小夜子は血が逆流するような羞恥に苛まれながら、極端なまでにその部分をさらけ出す。
「きょ、京子のお尻の穴、ご覧になれる? 春太郎さんや夏次郎さんに鍛えられた自慢のものよ。い、いかがかしら?」
「小夜子のア、アヌスはいかが? 可愛いでしょ。こ、これでも殿方のものも受け入れたことがあるのよ。京子さんのものとお比べになって」
そんな奇妙な口上が示すように、京子の菊花はその隠微な箇所の調教のベテランである春太郎と夏次郎の調教をたっぷり受けたせいか、花びらはふっくらと膨らみ、その花弁の中央の窪みは堂々とまでに開花し、貫禄さえ醸し出している。一方の小夜子の肛門はいまだ開花の時期が至らぬ蕾といった風情で、花びらはぴったりと閉まり、その中央も針でついたほどの拡がりを見せているのみである。
田代屋敷の広い奥座敷はそんな淫靡な行為を強制されている京子と小夜子の二人の美女の醸し出す色気に、むっとするような熱気に満ち溢れている。昨日までは二人と同じ女奴隷だった桂子は、青竹の鞭を手で扱くようにしながら京子と小夜子の惨めな演技を氷のような冷静さで見つめているのだった。
「それじゃあ菊花の鑑賞会はこれくらいにして、いよいよ浣腸勝負にいきましょう」
調教師役の桂子がそういうと、狭い部屋の中を埋め尽くしたやくざや達はズベ公たちはわっと歓声を上げる。京子と小夜子は葉桜団の銀子と朱美の手によって再び麻縄で裸身を硬く縛り上げられ、舞台の上で観客に豊かなヒップを競うように並べるのだ。
「さあ、誰にお願いするの。あなた達に選ばせてあげるわよ」
桂子の声に京子と小夜子は口惜しげに顔を伏せ唇を噛んでいる。
「何を愚図愚図しているのっ! 早く選びなさいっ」
桂子が青竹で京子と小夜子の尻を叩く。ピシッ、ピシッと肉が鳴る痛快な音が座敷に響く。二人の美女はやがて諦めたように顔を上げて口を開く。
「三郎さんと、五郎さんにお願いするわ。ねえ、京子の傍に来て頂戴」
「竹田のお兄様、堀川のお兄様、お願いします。お二人も、さ、小夜子の傍にいらして」
二人の美女に指名された不良少年達はやくざやズベ公達の歓声に送られて、へらへら笑いながら舞台に上がる。
「へへ、京子姐さん、ひさしぶりだな」
五郎はニヤニヤ笑いながら京子のたくましいまでに豊満な双臀の前に腰を下ろし、パシンと尻たぶを平手打ちする。
「俺たちを指名してくれるなんて光栄だぜ。この前してやった浣腸がよほど気に入ったのかな」
三郎も京子の下半身の前に陣取り、肉付きの良いヒップを撫で回す」
「期待に添えるようにたっぷり浣腸してやるから、楽しみにしているんだな」
「……ああ」
かつて京子に乱暴をしようとして逆に散々にのされた不良少年達の思うがままにいたぶられる口惜しさに、京子は憤怒をこらえるように眉をしかめたが、すぐにもうどうにもならないという諦めに身をゆだねるように屈辱的な言葉を吐く。
「さ、三郎さん、五郎さん……京子を厳しく指導してください。お願いしますわ」
「嬉しいことをいってくれるじゃないか」
三郎はにやりと笑うと京子の双臀の間に掌を伸ばし、すっかり茂みを剃り取られ、童女のような趣を見せている秘部を撫でさする。
「あっ」
「おや、こりゃどうだい」
京子の秘裂にそっと指を差し入れた三郎は、その部分が早くもしっとりと潤っているのに気づいて笑い声を上げる。
「京子、てめえ、ケツの穴を見せながら感じてたんじゃねえのかい」
「うっ」
三郎に意地悪く指摘され、京子は頬を真っ赤に染めてうつむく。
「ほんとかい、俺にも触らせてくれ」
五郎が三郎の手を押しのけるようにして割り込み、乱暴に京子の中に指を入れ、かき回すようにする。
「あっ、ああっ!」
「へえ、こりゃ驚いた。もう熱いのが湧き出してきてるじゃないか」
「空手二段の鉄火娘も、随分色好みになったもんだ」
「く、口惜しい……」
京子が五郎と三郎の手で嬲られ、女の恥ずかしい音をかきたてられながら汚辱の涙を流している隣では、小夜子が竹田と堀川から同じようないたぶりを受けていた。
「あっ、お、お兄様っ、そ、そこをそんなにしないでっ」
小夜子は竹田と堀川を「お兄様」と呼ぶように強いられている。上流階級に育ち、最高の教育を受けた小夜子が自分より年下で、中学にもろくろく通わないままやくざの準構成員になった二人の不良少年を「お兄様」などと呼ばなければならないことは強烈な屈辱だったが、今の小夜子にはそういったことすら自らの被虐的な性感を高める手段の一つに過ぎなくなっているのだ。
「何を言ってるんだ。浣腸しやすいように、穴を広げてやってるんじゃねえか」
京子と同様、無毛の羞恥の丘を竹田に嬲られ、花壷から溢れ出した愛液を堀川は指にたっぷりととると、小夜子の可憐な菊蕾を執拗にマッサージする。前後の急所を同時にいたぶられる羞恥と屈辱の中で、美しい宝石店令嬢は口惜しくも被虐的な快美感をかき立てられていくのだ。

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