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60.新たな生贄(3)

「やめてっ! やめてっ!」
悦子が脂汗を流しながら裸身を激しく悶えさせるが、堅く縛り上げられた身では朱美の操るライターの火を避けようもない。陰毛が焦げる独特の臭いが地下室倉庫に立ち込め、悦子の悲鳴が途切れる事なく響く。
「だいぶマンコが赤くなって来たぜ」
「しばらく使い物にならねえんじゃねえか」
三人のチンピラたちはライターの火で炙られる悦子の陰部を、さも楽しげに代わる代わる覗き込んでいる。
「ひいっ!」
ライターの炎の先が悦子の尿道口の辺りを嘗めると、悦子は一声高く悲鳴をあげ、失禁する。
「あっ、こいつ。やりやがった」
顔を近づけていたために悦子の尿をまともにひっかけられた竹田が目を白黒させるのを見て、ズベ公たちがいっせいに笑い出す。
「この野郎。男の顔に小便をひっかけやがって」
竹田は怒声をあげると、すっかり赤くなっている悦子の肉襞に指をかけ、思い切り開く。
「ああっ!」
ライターで焼かれた秘部をこじ開けられる激痛に、悦子は悶え泣く。
「朱美姐さん、外側だけ焼くんじゃ手緩いぜ。ハマグリの中までたっぷり焼いてあげなよ」
「はなからそのつもりだよ」
朱美は笑うとライターを操作し、炎を大きくする。
「結構奇麗な色をしてるじゃないか、悦子。そこで二度と男をくわえ込めないようにしてやるから覚悟しな。その可愛い肉豆が黒豆になるまでこんがり焼いてやるよ」
「や、やめてっ、やめてくださいっ!」
あまりの残酷な光景に言葉を失っていた美紀が絶叫する。悦子の私刑に夢中になっていたチンピラやズベ公たちがいっせいに美紀に目を向ける。
「そんな酷いことはやめてっ。お願いですっ」
小夜子や文夫とさほど年齢が変わらない、しかも久美子の脱出に協力してくれた悦子が無残に責められるのをそれ以上黙って見ていられなくなった美紀が、銀子と朱美に向かって必死で哀願する。
「そ、そんなことをしても、あなたたちの罪が重くなるだけです。悦子さんを苛めるのをすぐにやめてくださいっ」
「悦子は今回あたい達を裏切ったけど、それまではあたいたちと一緒にずっと、ここに誘拐された奴隷たちを責めて来たんだよ。そんな奴をかばうのかい」
朱美がそう鼻で笑うように言う。美紀は一瞬ひるんだ様子を見せるが、気力を奮い起こし、朱美を真っすぐ見据える。
「も、もちろんですわ。こんな酷いことを見過ごす訳には参りません」
「参りません、は良かったね」
朱美は銀子と顔を見合わせて笑い合う。
「それならあんたが身代わりになるかい?」
「えっ?」
「悦子の代わりにあんたが土手焼きの仕置きを受けるかい、って言っているんだよ」
「偉そうなことを言うからにはそれだけの覚悟はあるんだろう? どうなんだい」
「そ、それは……」
義子とマリに交互に野次られた美紀は思わず口ごもる。
「まだるっこしいや。あんたたち、この女を素っ裸にしてやんな」
銀子が声をかけると竹田、堀川、石山の三人は喚声をあげる。
「待ってました」
「早く脱がしてやりたくてうずうずしていたんだぜ」
三人のチンピラはいっせいに美紀の身体に飛びかかる。三人は両手吊りにされていた美紀の縄をいったん解くと、争うように美紀の純白のスリップを引きはがす。
「上等そうな下着なんだから破ったりするんじゃないよっ。それも売り物になるんだからね」
そんな銀子の声も耳に入らないように、三人のチンピラは目を血走らせて美紀の下着を一枚、一枚奪い取っていく。
「い、嫌っ! やめてっ! やめてっ」
若い男たちによる暴虐の嵐の中に投げ込まれた美紀夫人は、それまでの気丈さも吹き飛んだように甲高い悲鳴をあげて逃げ回る。しかし、男たち三人の力には敵うはずもなく、ついに一糸まとわぬ素っ裸にされてしまうのだ。
「これはあたいがいただくよ」
マリが美紀から剥ぎ取られた絹のスリップに目ざとく目を止め、さっとつかみ取る。
「あっ、マリ。独り占めは狡いやないか」
「義子はその色っぽいレースのおパンティでももらったら」
マリと義子はそんなことを言い合いながら、まるで追いはぎのように美紀の下着を取り合っている。
「やめなさいっ! ば、馬鹿なことはやめるのよっ!」
久美子も必死になって三人のチンピラを制止しようとするが、銀子が「あんたは少しおとなしくしているのよ」と言いながら、丸めた布を久美子の口に押し込み、その上から猿轡をかけていく。
「久美子が噛まされているのは悦子がはいていたパンティだよ」
久美子はそんなもので猿轡をされた汚辱と驚きに、かっと目を見開く。
「そんなことで狼狽えるのはまだ早いよ。これから久美子はとんでもない目にあうんだからね。まあ、しばらくの間、仲間がどんな責めを受けるかじっくりと眺めているといいさ」
銀子が勝ち誇ったような表情でそう言い放った時、美紀が悦子と同様、素っ裸にされて改めて両手吊りにされ、両肢を大きく開いた姿に固定されていた。
「こりゃあ素晴らしい眺めだ」
川田が感心したように美紀のあられもない姿を眺める。
「確かにこの見事な熟れっぷりは、30を過ぎたばかりには見えねえぜ。囮捜査官ってえのはやっぱり嘘かもしれねえな」
「このお毛毛の生えっぷりも、いかにも人妻らしい色っぽさじゃねえか」
川田と吉沢が官能味溢れる美紀の裸身を眺めながらそんなことを言い合っていると、朱美が再びライターに火を点けて、前に進み出る。
「それは身体に聞いてみたらすぐにわかるよ」
朱美はそう言うと、ライターを美紀の股間に近づける。陰毛をさっと火で炙られた美紀は「あっ、熱いっ!」と絶叫する。
「大袈裟だね。まだお毛毛の先を少し炙っただけだよ」
朱美は苦笑しながらいったんライターを引くと、今度は少し遠くから、じりじりと近づける。
そんなところが焼かれる恐怖に美紀はガタガタと裸身を震わせていたが、その部分に炎の熱さをはっきりと感じるに至って「熱いっ! 熱いっ」と悲鳴をあげる。
美紀に対する拷問を見せつけられている久美子は、懊悩のあまり身体を必死で悶えさせるが、しっかりと猿轡を噛まされた身では朱美をののしることもできない。
一方、美紀の隣りで吊られている絹代は、あまりの恐ろしさに失神寸前になっている。悦子や美紀の身体に加えられている恐ろしい責め、そしてそれが次に自分の身に降りかかってくるのではないかという不安はもちろんのことだが、美沙江や珠江を誘拐した犯人たちが、想像をはるかに越えた恐ろしい人間だということに耐え難いほどの戦慄を覚えたのである。

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