「それとも自分が辛いことから解放されるためなら、後はどうなっても知らないってことか。ええ? お嬢さん」
「そ、それは……」
川田に畳み掛けられた久美子は口ごもる。
「お嬢さんが死んだら美紀夫人や絹代夫人に、お嬢さんに対して予定していた責めを受けてもらうんだぜ。それでもいいのかい?」
久美子はべそをかきそうな表情で首を左右に振る。
「わかったらおとなしく毛を剃らせるんだ。いいな」
久美子がこくりと頷くのを見て、竹田はゆっくりと久美子の股間に剃刀を当てる。すっと刃を滑らせると、久美子の艶のある繊毛が一房、白いシャボンとともに剃り取られていく。
剃り取った毛を竹田がタオルにこすりつけると、堀川がそれを丁寧に水洗いして白い紙の上に並べていく。
女の羞恥の部分が徐々に、幼女のそれに還元されていくのじっと耐えていた久美子が突然、「あ、ああっ、そ、そんなっ!」という悲鳴を上げる。
「こら、そんなにケツを振るんじゃねえ。そこんところが切れちまうじゃねえか」
竹田が苛立たしげに久美子の尻をパシッと叩く。
「だって……ああ、そ、そんなっ」
何事かと川田と吉沢がのぞき込む。竹田が糸鋸のように細い剃刀で、久美子の肛門の周囲の産毛ををくすぐるように剃っていたので、川田と吉沢は顔を見合わせて笑い出す。
「へへ、お嬢さん。どうだい、憎い敵の手でケツの毛まで剃り上げられる気分は」
「時間があれば一本一本引き抜いてやるところだ。毛剃りで勘弁してもらうのを有り難く思うんだな」
そんなからかいの言葉を浴びながら久美子は、言語に絶する羞恥と汚辱に耐えている。ようやく作業を終えた竹田が、堀川の用意した熱いタオルで久美子の股間を拭うと、すっかり陰りを失った羞恥の丘が姿を現す。
「そこだけ見たら10歳やそこらの女の子だな」
川田と吉沢は久美子の無毛の股間を指さしながら、さも楽しげに笑い合う。
「それにしちゃあさっき豆吊りにしてやったここんところがはっきりと覗いてるじゃねえか」
川田はそう言うと露わになった陰裂から恥ずかしげに顔を出している久美子の花蕾を指で弾く。
「ううっ」
久美子はもはや先ほどのような反発は見せず、そんな川田の辱めを唇を噛んで耐えている。川田は紙の上に堀川が並べた羞恥の毛を摘まむと、久美子の顔に近づける。
「この短い方がお嬢さんのケツの毛だ。どうだ、実際自分の目で見るのは初めてだろう」
久美子はさっと顔を赤らめて首を捩る。吉沢がカメラを取り出し、久美子の股間にレンズを向ける。
「ほら、お嬢さん。こっちに顔を向けるんだ」
「い、嫌っ」
とんでもない姿を写真に撮られると気づいた久美子がおびえたように顔を振る。川田はそんな久美子の太腿をぴしゃりと叩くと、両手で久美子の顔を挟むようにして無理やりレンズに向けさせる。
「山崎に送る写真を撮るんだから言われた通りにしな。ツルツルになったマンコと顔を同時に画面の中に収めるんだ」
川田にそう決めつけられた久美子は諦めたように、その整った顔をレンズに向ける。
「そんな風に泣きべそをかいているのは気にいらねえな。歯を見せてにっこり笑うんだ」
久美子の黒い瞳が涙に濡れているのを認めた吉沢は不満げな声を上げる。
ためらう久美子だったが、川田に柔肌を抓られたり、乳首を捩られたりするうちに、根負けしたように引きつったような笑顔を吉沢の構えるカメラに向ける。
フラッシュが何度も久美子の顔と股間に浴びせられる。ようやく撮影が終わり、久美子はぐったりした顔を男たちから逸らせている。
「さあ、さっぱりしたところでいよいよ辛子責めだ。覚悟はいいな、お嬢さん」
川田がさも楽しげに久美子の無毛の丘をポン、ポンと叩く。
「川田の兄貴」
堀川がおずおずと川田に声をかける。
「なんだ、堀川」
「本当に、この女を辛子責めなんかの拷問にかけようってんですかい」
「くどい奴だな。何度も同じことを聞くんじゃねえ」
川田が顔をしかめる。
「しかし……そんなことをしちゃあこの女の身体が使い物にならなくなっちまうんじゃあ……」
「お前はこの女の身体のことを心配しているのか、それともやれなくなっちまうことを心配しているのかどっちなんだ」
川田は呆れたような声を出すと、竹田と堀川を手招きする。
「いいか、辛子責めにかけられたって普通は一日もすりゃあ腫れは引く。マンコが使いものにならなくなるなんてことはねえから心配するな」
そう言うと川田は「わかったな、それじゃあお前たち、このお嬢さんのマンコの中に辛子を詰め込んでやりな」と、ことさらに声を高める。
ためらう堀川の肩を竹田がどんと叩く。
「そんな顔をしていてもどうにもならないぜ。好きな女ならいっそ自分の手で責め上げてものにしちまえよ」
「兄貴……」
「俺たちがやらなくたって川田の兄貴や吉沢の兄貴が責めることになるんだ」
「そ、そうだな」
堀川はうなずくと辛子の入った小鉢を抱え、久美子のほうに向かう。
「あ、あなたたち……そんな奴らの言うとおりにならないで。そいつらのやってことは立派な犯罪なのよ。目を覚まして」
「何を寝ぼけたことを言っているんだ。目を覚まさなきゃならないのはお前の方だぜ」
自分と同様の年齢の竹田と堀川に久美子は説得を試みようとするが、竹田はそんな久美子をせせら笑う。
「さ、堀川。その小生意気な女にたっぷり辛子をご馳走してやろうぜ」
「わ、わかった」
堀川は頷くと、小鉢の中の辛子をたっぷり掬い上げ、いきなり久美子の股間に塗りたくる。
「ひいっ!」
その部分が火傷をしたような激痛に、久美子は絶叫する。ためらいがちに久美子の秘奥に辛子を塗りこんでいる堀川を、川田はしばらくの間眺めていたが、やがて「貸してみな」と声をかけ、小鉢を取り上げる。
「やっぱり久美子に惚れているせいか、どことなく責めが生ぬるいぜ。いいか、こんな風にやるんだ」
川田は指先に辛子を取ると、久美子の肉襞の一枚一枚に刷り込むようにゴシゴシと塗りこんでいく。
「ああっ、な、何てことをっ!」
剃刀で剃り上げられたばかりで、いまだ毛穴も開いたまま女の敏感な箇所が炎で炙られるような感覚に、久美子は傷ついた獣のような悲鳴を上げる。川田はそれにかまわず、残酷にも久美子の尿道口にまで辛子を塗りこんでいく。
「や、やめてっ! 許してっ」
腰部を激しく痙攣させながら悶え抜く久美子を、竹田と堀川は呆然とした表情で眺めていたが、川田に「だいたい要領は分かっただろう。今度はお前たちがやりな」と声をかけられると、頷いて小鉢の中に指を浸す。
「ああっ、焼けるっ。焼けるわっ!」
白目を剥きながら悶え抜く久美子の陰部に、竹田と堀川は競い合うように辛子を塗りこんでいく。断続的に裸身を痙攣させている久美子に、竹田が声をかける。
「川田の兄貴の言うことを聞いて、山崎をおびき出すのを手伝うと約束しろよ。そうしたらこんな責めにあわずにすむんだぜ」
「だ、誰がっ」
それまで女の敏感な箇所を責め苛まれる苦痛に泣き喚いていた久美子は、竹田のその言葉にきっと表情を引き締める。
「そんな約束、し、死んだってお断りよっ」
久美子は凄絶な責めを受けながらも気丈に反発する。
「ならしょうがねえ。しばらくの間、辛子の味をじっくり楽しみな」
そう言うと竹田は、新たに指に掬い取った辛子を久美子の花蕾に塗りつける。一段と高い久美子の絶叫が部屋の中に響き渡るのだった。
101.久美子辛子責め(3)

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