春太郎はそう言って笑いながら、美紀夫人の両手の縄を解く。硬化させた顔を必死で懸命に背けている美紀夫人は、二人のシスターボーイによって改めて後ろ手に縛り上げられる。
「足はどうすれば良い?」
「そうだな……」
津村はしばらく首を傾げていたが、やがて「ベッドの上に尻餅をついてもらって、両足首に縄をかけて開かせるんだ」と指示する。
「わかったわ」
春太郎は残忍そうな笑みを浮かべると夏次郎と目配せしあい、美紀夫人の両肢に縄をかける。
「な、何をするの」
二人のシスターボーイは、ベッドの上でしっかりと膝を閉じたまま脅えた表情を見せる美紀夫人に楽しげに目をやると、両足首にかけた縄をいっせいに引く。
「ああっ」
見かけによらぬ馬鹿力を発揮するシスターボーイによって、夫人の両肢は大きく開かれる。艶のある濡れ羽色の繊毛に覆われた夫人の秘部までが露わにさらされたので、小夜子は思わず目を背ける。
「これからしばらくお義母さんにはちょっとショッキングな光景が続くかも知れない。騒がれちゃあ小夜子と文夫の気持ちが乱れるから、猿轡をかけるんだ」
「了解」
春太郎がおどけて返事をすると、ベッドサイドの棚から豆絞りの手拭と小さな布切れを取り出す。
「これは文夫がここに誘拐された時にはいていたサポーターよ。可愛い息子の匂いが多少は残っているんじゃないかしら」
春太郎はそう言って布切れを美紀夫人の口の中に押し込むと、夏次郎がすかさず手拭で夫人の口を縛り上げる。
「ううっ……」
堅く猿轡をかけられた美紀夫人が恨みのこもった目を、津村や二人のシスターボーイに向ける。
「まあ、なかなか色っぽい顔ね」
「多少トウは立っているけどさすがは小夜子と文夫の母親だけあるわ」
春太郎と夏次郎はそんな美紀の視線を楽しげに受け止め、からかいの言葉をかけている。
「お義母さんの準備は完了だ、それじゃあ始めようか」
津村に促されて小夜子は立ち上がり、ベッドの上でM字開脚の姿で固定された美紀の前に立つ。春太郎と夏次郎は次に文夫を縛り付けた柱から縄を外し、小夜子の隣に引き立ててくる。
まるで意志を失った人形のように、二人のシスターボーイのいいなりになっている文夫――若い文夫がここまで抵抗心を奪われるまでいったいどれほどの責め苦を受けたことか。美紀夫人の胸の中は悲嘆で満たされていくのだった。
小夜子と文夫が素っ裸のまま美紀夫人の前に立たされる。久しぶりに巡り合った母子三人――しかしそれはあまりにも残酷な再会だった。娘と息子は悪鬼たちの手によってすでに苛酷な調教を受け、今や柔順な性の奴隷へと変貌を果たしている。
一方、わが子を助けようと敵中に潜入した美紀もまた捕らえられ、小夜子と文夫を犯した津村によって凌辱されようとしている。さらに津村は凌辱の宴の前祝いとばかりに、美紀夫人の前で小夜子と文夫を晒し者にしようとしているのだ。
「お義母さん、どうですか。わが子たちの成長した姿を目にした感想は?」
津村がベッドに腰をかけると、美紀夫人によりそうようにしながら淫靡な口調で話しかける。
「お嬢さんと息子さんのあそこを見ましたか? どれだけ成長したかがお義母さんにはっきりとわかるように、ツルツルに剃り上げたんですよ」
津村の言葉に美紀ははっと息を呑む。それまで小夜子は男たちに酌をするためしゃがんでおり、文夫についてもシスターボーイたちにからまれている時や、美紀夫人から見て横向きに立ち縛りされている時は気づかなかったのだが、確かに小夜子と文夫の股間にあるはずの繊毛はすっかり剃り上げられていたのである。
幼子のような姿に還元された愛する娘と息子の姿を目にした美紀夫人は、思わず目を背ける。
「駄目よ、目を逸らしちゃ」
文夫の隣に立つ春太郎が美紀夫人を叱咤する。
「娘と息子がせっかく成長した姿をママさんの前に晒しいるんじゃない。目を逸らすなんて失礼よ」
「そうよ、子供たちのムスコとムスメにしっかり目を向けなさい」
二人のシスターボーイたちにはやし立てられた美紀夫人は再び小夜子と文夫の裸身に目を向ける。
小夜子の無毛のその部分は心持ち口を開け、サーモンピンクの内部を覗かせている。一方文夫の股間に垂れ下がる男根は意外なほどの逞しさを見せ、包皮を完全に弾かせてピンク色の亀頭を露わにしている。
そんな生々しい娘と息子の姿を目撃した美紀夫人は明らかな狼狽を見せ、再び顔を背ける。そんな美紀夫人の様子を見て津村は小夜子に目配せをする。小夜子は悲痛な表情で頷くと、口を開く。
「お母様ーー顔を逸らさないで。文夫と小夜子の素っ裸をはっきりとご覧になって」
そんな小夜子の言葉を耳にした美紀夫人は驚愕して顔を前に向ける。
「いかが? お母様。小夜子の身体、ず、随分女らしくなったとお思いにならない? 毎日のように義雄さんに可愛がられたので、おっぱいも大きくなったでしょう。ねえ、よくご覧になって」
「ーー」
美紀夫人は猿轡の下で声にならない呻き声を漏らし、小夜子の言葉を振り払うように首を振る。
「ねえーーあなたーー小夜子がどれほど成長したか お母様にはっきりとお見せしたいの」
「どうすればいいんだい? 小夜子」
「おわかりになっている癖にーー」
小夜子が恥ずかしげに頬を染める。
「小夜子のオマンコをお母様の前ではっきり広げてーー膣口やクリトリスまでお母様に見ていただきたいの」
小夜子がそんな破廉恥な言葉を口にしたので、美紀夫人は衝撃のあまり一瞬気が遠くなる。
「わかったよ、小夜子」
津村はベッドから立ち上がると小夜子の隣に立つ。代わりに春太郎が美紀夫人の横に座り、ニヤニヤと淫靡な笑みを浮かべながら肩を抱くようにする。
文夫を凌辱していた変質者に触れられた美紀夫人は、まるで蛇に絡み付かれたようなおぞましさを感じ、ぶるっと身体を震わせる。
「あら、どうしたの、奥様。シスターボーイがそんなに気持ち悪いの?」
春太郎は冷酷そうな笑みを浮かべると夫人の豊満な乳房をそっと片手で持ち上げるようにする。
「奥様の可愛い息子さんだって、もう私たちの仲間になっているのよ。そんなに毛嫌いするなんて失礼じゃないかしら」
「おい、春太郎。せっかく小夜子と文夫が成長した姿をお義母さんに披露しようとしているんだ。隣でごちゃごちゃ話しかけると、お義母さんの気が散るじゃないか」
109.母子惑乱(2)

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