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253.奴隷のお披露目(53)

 一方の絹代夫人は、大塚順子と夏次郎が巧みに操る羽根箒によってその肉体の敏感な箇所を丹念に責めあげられ、その掻痒感に似た妖美な快感に慎ましげな身悶えを余儀なくさせられていた。
「うっ、ううっ……」
絹代夫人の花びらのような唇が微かに開花したように半開きになり、堪えようとしても堪えきれない呻き声が漏れ始める。夏次郎によって脇の下やうなじ、臍の周り、そして形の良い乳房の麓から頂にかけてくすぐられる甘い感覚。順子によって内腿、足の指から脹ら脛、そして恥ずかしい菊の蕾から蟻の戸渡りを弄ばれる切ない感覚。それら二つの官能が一体になって夫人の身体を内側から燃やし始めているのだ。
「だいぶお開きになってきたわ。奥様の花が」
順子はそう言うと絹代夫人の花襞に指をかけ、そっと割り開く。
夫人のその部分は経産婦であることが信じられないほどの鮮やかな肉色を示しており、上端にわずかに顔を覗かせた花蕾が恥ずかしげにフルフルと震えている様は、見るものに滑稽さの混じった愛らしささえ感じさせる。
「フフ、可愛いわね。これ」
順子は含み笑いをしながら夫人の花蕾を指先で弾く。その瞬間、夫人は「あっ」と小さな声を上げ、裸身をブルッと震わせる。
「珠江夫人のお花もなかなか貫禄があるけど、奥様のお花も決して負けていないわね。鍛えれば良い花器になると思うわ」
順子はそう言うと絹代夫人の花蕾を指先でそっとつまみ、軽く扱き上げる。女の最も敏感な箇所を嬲られる鋭い感覚に夫人は思わず「あ、ああっ、駄目っ」と悲鳴に似た声を上げる。
「フフ、何が駄目なの。奥様」
順子は夫人のその部分を責め上げながら夏次郎に目配せをする。夏次郎は心得たとばかり頷き、手にした羽根箒を床に置くと両手の指先で絹代夫人の乳首を抓み、順子と呼吸を合わせるように扱き立てる。
「あ、ああっ、だ、駄目っ」
夫人の悲鳴のオクターブが一段と高くなる。女の三つの急所を同時に摘み上げられる、痛覚の混じった快美感に夫人の裸身は自然と弓なりになり、開股の角度はいっそう増していく。
「こうすると感じるのね。痛くされるのが良いのかしら。奥様って意外とマゾッ気があるのね」
「ち、違いますっ」
「そう言えばお嬢さんもこんな風におさねを引っ張ってあげると、嬉しそうに鼻息を鳴らすのよ。母から娘へ、マゾの血がしっかりと受け継がれていたのね」
「そ、そんな……み、美沙江も、私も、そんな変態じゃありませんっ」
「そんなことを言っても、ここはもう、ほら、洪水みたいになっているじゃない。マゾじゃなければこれをどう説明するのよ」
順子はそう言いながら絹代夫人の花襞の間に指を差し入れ、かき回すようにする。ピチャ、ピチャと泥濘を歩くような音が響き、絹代夫人はあまりの恥ずかしさに嗚咽の声を上げ始める。
「あらあら、そんなに恥ずかしかったの。ごめんなさいね」
順子はシクシクとすすり泣いている絹代夫人の顔を覗き込むようにする。
「泣かせるつもりじゃなかったんだけど。でも、そうやって恥ずかしそうに泣いている奥様の顔もとても素敵だわ」
順子はそう言うと絹代夫人の頬にそっと口づけをするのだった。
「でも、そうやって泣いても許してあげないわよ。まだまだこんなのは序の口よ。今日は奥様に徹底的にマゾの悦びを教え込んであげるわ」
順子はそう言うと改めて絹代夫人の裸身に向かうのだった。

絹代夫人に対する順子と夏次郎の嗜虐味を帯びた愛撫が勢いを増したその頃、美紀夫人もまた春太郎によって、愛する息子のそれを型取った張り型をすっかりその体内に呑み込まされていた。
健気に花びらを膨らませてその奇妙な筒具を深々と咥え込んでいる美紀夫人を、春太郎はさも痛快そうに眺めている。
「フフ、どうなの、村瀬の奥様。息子さんのおチンチンそっくりの玩具を呑み込んだ気分は」
春太郎はそう言うと美紀夫人の恥丘の辺りを軽く叩く。
「まるで息子さん自身をここで咥え込んだような気分でしょう。ええ、どうなのよ。ぜひ感想を聞かせていただきたいわ」
美紀夫人はそんな春太郎のおぞましい言葉を耳に入れまいと「嫌っ、嫌っ」と首を振っている。しかし、拒めば拒むほど淫らな責め具はしとどに潤った蜜壺の中で意識され、敏感な柔肌を通して微妙なその形状まで伝えてくるのだ。
そんな夫人の懊悩を見て取った春太郎は、口元に残酷な笑みを浮かべるとその奇妙な筒具を張り型の柄を軽く握り、ゆっくりと抽送し始める。
「どう、奥様。こうするとまるで、息子さんとセックスしているみたいでしょう」
「い、嫌っ!」
美紀夫人はまるで悪魔の囁きを聞いたかのような恐怖に、甲高い悲鳴を上げる。
「そんなに嫌がることはないのよ。ほらほら」
春太郎はさらにその筒具の抽送のテンポを速めながら、吉沢と井上に目配せする。いったん美紀夫人に対する愛撫を中断していた二人のやくざはそれを合図に夫人の上半身に対する責めを再開する。
再び開始された三人がかりの愛撫。しかも今度は、息子のペニスを模して作られた張り型によるものが中心になっている。美紀夫人は込み上がる懊悩に豊満な裸身を激しく悶えさせるのだった。
「こうされるとますます息子に抱かれてている気分でしょう。さあ、どうなの、奥様」
「や、やめてっ。言わないでっ」
美紀夫人は再び悲鳴に似た声を上げる。しかしながら懸命に抵抗する精神とは裏腹に、夫人の肉体は春太郎が操るそれにすっかり翻弄され、甘く、淫らに溶けていくのだ。
その頃には絹代夫人もまた、順子によって前門に張り型を食い込まされ、ヒイヒイと泣き声を上げながら優美な裸身を悶えさせている。
「若い男の子のおチンチンから作った玩具のお味はどうかしら。感想を聞かせていただきたいわ。千原の奥様」
順子は手にした筒具を巧みに緩急を付けながら、絹代夫人を責め立てていく。すっかり順子の術中にはまった絹代夫人は「駄目っ、駄目っ」と譫言のような声を上げながら、快楽の高みへ向かってひたすらに走り続けているのだ。
「前だけじゃお寂しいでしょう。ここんところも可愛がってあげるわ」
順子は片手で筒具の操作を続けながら、もう一方の手の指先で催淫クリームを掬い上げ、夫人の菊花にべっとりと塗りつける。その部分にひんやりとした感触を知覚した絹代夫人は思わず「ヒイッ」と声を上げる。
「あら、ここがそんなに感じるの。隅に置けないわね、奥様」
順子は残酷そうな笑みを口元に浮かべる。
「そう言えば、奥様のここはまだ鍛え方が足らないわね。さっき、人間花器にしてあげた時でも花一輪差しただけでヒイヒイ泣いて痛がっていたじゃない」
順子は絹代夫人にそんな風に語りかけながら、絹代夫人の微妙な筋肉を揉みほぐしていくが、その一方で張り型を使って夫人の秘奥を嬲る手は緩めない。
「珠江夫人なんかここの穴でもう、ピンポン球まで呑み込めるようになっているのよ。千原流の後援会長が出来ることが、家元夫人の奥様に出来ないなんておかしいわ。奥様は家元夫人として、夫に代わって弟子たちを指導する立場でしょう」
順子はそう言った自分の言葉がおかしかったのか、おかしそうに笑うのだった。

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