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254.奴隷のお披露目(54)

 夫人はこれまでも順子や、かつて女中として絹代に仕えていた直江や友子の手によってその部分を嬲られたことはあったが、このように秘奥を深々と責められながらそうされるのは初めての経験である。
単独で責められているときは痛みと恐怖、そして生理的な嫌悪感しか覚えなかった調教だったが、こうやって女の官能の源泉とともに粘っこく愛撫されているうちに、夫人はその部分から不思議なほど深い快感を知覚し始めるのだった。
「夏次郎さん、ちょっと代わってくれない」
順子に声をかけられた夏次郎は「待ってました」と微笑する。
「そこんところの責めはおかまの十八番よ。いつ声がかかるかと思っていたわ」
夏次郎は嬉々として絹代夫人の下半身に回り、張り型を順子から受け取ると同時に、風呂敷の上に置かれたねじり棒を取り上げる。
「これでたっぷりと、二刀流の責めを味合わせてあげるわ。覚悟は良いかしら、家元夫人」
白塗りの不気味な化粧を施した夏次郎はそう言うと黄色い歯をむき出しにして絹代夫人に笑いかける。シスターボーイの醜悪な姿を改めて目にした改めて夫人は、昼間に幽霊を目撃したような恐怖に、たおやかな裸身をブルッと震わせる。
「あら、武者震いをなさっているのね。頼もしいわ」
夏次郎は再びニヤリと笑うと二つの張り型を手に取り、「さあ、家元夫人。勝負、勝負」と戯ける。
「ふざけていないで早く始めなさいよ」
順子に急かされた夏次郎は「失礼、少し悪のりしすぎたわ」と笑う。
「まずは、こっちから」
夏次郎はまず細いねじり棒を、絹代夫人の菊花にゆっくりと突き立てる。
「あ、ああっ」
恥ずかしい排泄器官を嬲られる羞恥と恐怖に絹代夫人は思わず悲鳴を上げる。そんな絹代夫人を落ち着かせようとするかのように、順子が夫人の形の良い乳房をやわやわと揉み上げ始める。
「怖がることはないのよ、絹代奥様。ここにいる女奴隷たちはみんな経験することなの。奥様と一緒にこの田代屋敷に潜り込んだ久美子って娘も、そこのところは調教済みなのよ」
「く、久美子さんも……」
先ほど舞台でともに卑猥な「鈴縄踊り」を演じさせられた久美子が、そんな凄惨な調教を受けていたとは――絹代夫人は思わず言葉を失う。
「久美子よりもずっと年上の奥様が、これくらいのことで怖じ気づいてどうするのよ。奥様と美紀夫人にはこれからはむしろ率先して色んな責めを受けてもらって、若い女奴隷たちのお手本になってもらわないと困るのよ」
順子はそう言うとさもおかしそうにケラケラと笑う。
絹代夫人をからかってかけた順子の言葉だったが夫人はその言葉になぜか、はっと何かを気づかされた表情になっている。
愛する娘の美沙江、そして最も信頼する後援者である珠江の失踪にいても立ってもいられなくなった絹代夫人は、同じ立場の美紀夫人とともに山崎探偵事務所を訪れ、遠山財閥の静子夫人と令嬢の桂子の誘拐に端を発する不可解な美女連続失踪事件の解明を依頼した。そのために絹代夫人と美紀夫人は、自らが囮となって誘拐犯たちの巣窟に潜入までしたのである。
山崎探偵の捜査力を信じた大胆な賭けだったが、結果としてはそれは裏目に出たと言える。囮となった美紀夫人と絹代夫人だけなく、山崎と連絡するために屋敷からの脱出をはかった久美子、そして山崎本人とその協力者であるダミヤまでが田代屋敷の虜となったからだ。
しかしながら絹代夫人はその時の自分の決断をさほど後悔する気にはならなかった。
確かにミイラ取りがミイラになるといった結果にはなったが、美沙江と珠江夫人が失踪したまま、自分だけが安閑と暮らすなど絹代夫人には我慢出来なかったからである。
美沙江と珠江夫人が一緒なら、地獄の生活も耐えることが出来る。絹代夫人は悩乱する頭でそんなことを思うのだった。
「意外とすんなり呑み込むじゃない」
夏次郎はそう言いながら手にしたねじり棒を推し進めていく。十分揉みほぐされた絹代夫人のその部分はまるで生き物のように口を開き、その奇怪な責め具を深々と呑み込んでいく。
「うっ……」
夫人の双臀がぶるっと痙攣すると、夏次郎は「とりあえずこの辺が限界かしら」と言って、ゆっくりとねじり棒を抽送し始める。
「あっ、ああっ……」
たちまちその部分から痛みとともに、下半身がしびれるような不思議な快感を知覚した絹代夫人は、思わず溜息のような声を上げる。ブルッ、ブルッと震え始めた絹代夫人の白い尻肉を、夏次郎はさも痛快そうに眺めている。
「あら、もう感じてきたみたいね」
絹代夫人は夏次郎の言葉を否定するように、首を振りながら込み上げる妖しい快美感に思わず漏れそうになる声を必死で堪えている。
(ああ、ど、どうしてこんなところが感じるの……)
不浄の場所を責められて快感に呻く――絹代夫人はそんな自分が信じられない思いになっているのだ。
「お尻の穴を可愛がられるのも案外悪い気分じゃないでしょう、ねえ、どうなの、家元夫人」
順子がそんなからかいの声をかけながら、絹代夫人の乳房をやわやわと揉みあげる。
「まあ、こんなに乳首をお立てになって。家元夫人ともあろう人がはしたないわね」
順子はクスクス笑いながら絹代夫人の堅くしこった乳首を指先で弾く。その途端、身体に電流が走るような快感を覚えた夫人は思わず「ああっ」と呻く。
「良い声が出てきたようじゃない。もっとお尻を苛めてあげてよ」
「合点承知」
順子の注文に夏次郎はおどけて応え、ねじり棒の抽送の速度を上げる。同時に、空いた手で絹代夫人の艶やかな草むらをかき分け、秘奥をまさぐる。
「まあ、ここもぐっしょりよ」
「本当、どれどれ」
絹代夫人のその部分に手を伸ばした順子は、夏次郎の言うとおり夫人の花襞がすっかり潤いを見せていることに気づき、ホホホッと怪鳥のような笑い声を上げる。
「準備万端といったとろろじゃない。そろそろ二刀流の責めを初めて上げたら」
「そうね」
順子の言葉に夏次郎は頷くと、文夫のペニスを模して作られた張り型を手にして、絹代夫人の秘奥に軽く押し当てる。
「ねえ、家元夫人。ここの穴とお尻の穴、二カ所同時に愛されたことはあるの」
夏次郎がそんな風に声をかけると絹代夫人はおびえたように首を振る。
「そうね。あるわけないわね。旦那様もこっちの方はあまり熱心じゃなかったみたいだし。それじゃこれが人生初体験って訳ね」
夏次郎はそう言うと絹代夫人の濡れそぼったその部分に押し当てた張り型をぐっと推し進める。
「あっ、ああっ」
再び激烈な感覚が背骨を貫き、絹代夫人は堪えかねたようなうめき声を上げながらガクン、ガクンと裸身を波打たせる。そんな絹代夫人の姿を眺めている順子と夏次郎は顔を見合わせて、会心の笑みを浮かべあっているだった。

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