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274.被虐の兄妹(1)

「繋がれているところをよく見てよ」
 春太郎にそう言われた町子は久美子の下半身側に回り、極端なまでに割り開かれた久美子の女の部分を観察する。
 久美子の可憐な花蕾はすっかり包皮を弾かせ、天井から垂れ下がったテグス糸によって縛られ、無残にもえぐり出されている。それは見るものにまるで久美子の女の部分が絞首刑に処せられているような錯覚を与えている。
 その残酷な様相とは裏腹に、淡い繊毛に覆われた久美子の陰裂はふっくらと口を開け、甘い匂いを放つ果汁をとめどなくしたたらせている。そのことが、久美子という娘が味わっているのが必ずしも苦痛ばかりではないと言うことが町子にも分かるのだった。
「ああっ、そ、そこをそんな風にするのはもうやめてっ」
 久美子は言語に絶するそんな痴態を町子に凝視されていることを気にかける余裕もすでにないのか、その部分にくくりつけられたテグス糸を夏次郎がぐいぐいと引く度に絹を裂くような絶叫を上げ続けるばかりである。
「やめて欲しければ気を入れてしゃぶるのよ。さあっ」
 夏次郎は久美子の頭をぐいとつかみ、自らの股間に押し付ける。久美子は「ううっ」と苦しげな声を上げながらも夏次郎の長大な肉塊を呑み込んでいく。
「うっ、うっ……」
 久美子は窒息そうな苦しみに耐えながら、夏次郎の肉棒を愛撫し始める。春太郎は久美子につかつかと近寄ると、肉付きの良い太腿をピシャリと平手打ちする。
「そんな風に不機嫌そうにしゃぶるんじゃないわよ。相手に失礼でしょ。恋人を愛してあげるつもりで気を入れてやるのよ」
 春太郎の命令に久美子は素直に頷くと、いったん夏次郎のそれから口を離し、「夏次郎さん、愛しているわ」と掠れた声で囁くのだ。
 久美子はそう言って夏次郎のそれの先端にチュッ、チュッと口吻する。次に「ああ、な、なんて大きいの。素敵だわ」と喘ぐように言うと、亀頭の部分からゆっくりと口に含んでいく。
「なかなかやるじゃない」
 銀子と朱美は顔を見合わせて笑い合う。
「久美子はさっき、村瀬宝石店のお坊ちゃんと一緒に責められていた山崎って言う私立探偵の妹なの。これは町子さんも知っているでしょう」
 銀子にそう話しかけられた町子は「ええ」と頷く。
「久美子は京子と同じで、空手を使う大変なお転婆だったんだけど、この豆吊り責めを受けてからは人が変わったように女らしくなったのよ」
 銀子がそう言うと朱美もまた「まったく、効果抜群だわ」と言って笑う。
「実は、あたしのところにも久美子そっくりの娘がいるのよ」
 町子がそう言うと銀子が「そうなの」と驚いたような顔をする。
「もっともその娘は空手じゃなくて柔道なんだけど。姉と一緒に伊豆の旅館の地下に監禁して、ブルーフィルムやポルノショーに出演させているのよ」
「へえ、世の中には似たような話があるものね」
 朱美が感心したように頷く。
「なかなか反抗心が抜けなくて困っていたんだけど、伊豆に戻ったら一度この豆吊りの拷問にかけてみるわ」
「そうしなさいよ。じゃじゃ馬娘がびっくりするほど素直になるから」
 銀子がそう言って笑う。
 久美子はもはやそんな女たちの会話も耳に入らないようで、一心不乱に夏次郎の肉棒に舌と唇のの愛撫を注ぎ込んでいる。時折夏次郎がテグス糸をくいっ、くいっと引く度に久美子は苦しげに裸身を痙攣させるが、深々と呑み込んだ肉棒は吐き出すまいと懸命に堪えているのだ。
「そうそう、お兄さんの時もそんな風に情熱的に愛してあげるのよ。わかったわね」
 春太郎が久美子の尻をポン、ポンと叩くと久美子は夏次郎のものをほおばったままコク、コクと頷く。
「フランス式はこれくらいにして、次はイタリア式の練習よ」
 春太郎がそう言うと夏次郎は頷き、久美子から身体を引く。膨張しきった夏次郎の肉塊が久美子の口からずるりと引き出される。
「選手交代よ」
 春太郎はそう言うと皮のスラックスを脱ぎ、その下に穿いている女物のパンティに手をかける。
「ご婦人たちにそんな風にジロジロ見られてちゃ、照れるわね」
 春太郎が苦笑する。
「この町子さんは久美子によく似たじゃじゃ馬娘を調教中らしいのよ。参考のためにじっくり見せてあげてよ」
「参考にしてもらうほどのものじゃないけどね」
 春太郎は苦笑しながらパンティを脱いで下半身素っ裸になるとベッドに上がり、久美子の顔の上に腰を下ろす。
「うーっ」
 いきなり春太郎の尻で顔を塞がれた久美子は苦しげな悲鳴を上げる。
「ほらほら、久美子の大好きなイタリア式よ。とっとと始めないと窒息させちゃうわよ」
 春太郎はそう言って笑いながら自らの尻を久美子の顔にぐいぐいと押し付ける。久美子はその度に「ううっ、ううっ」と苦しげな声を漏らすが、唇は必死で閉ざし、臭気を放つ春太郎の尻から逃れようと懸命に顔を逸らせている。
「お夏、お嬢さんのお尻を責めてやってよ」
「了解」
 夏次郎は久美子の下半身の側に回ると、ベッドの上の脇のサイドテーブルに置かれたクリームの瓶を取り、指先にべっとりと取る。そしていきなり、久美子の双臀の狭間に秘められた可憐な菊座に塗り込んでいくのだ。
「ううっ」
 クリームの冷たい感触に久美子は思わず下半身をブルッと痙攣させる。夏次郎はかまわず久美子の菊花の奥まで指を差し入れ、クリームを塗り込めていく。
 久美子の微妙な肉穴を十分揉みほぐした夏次郎は、サイドテーブルに置かれたねじり棒を手に取ると久美子の菊座に突き立てる。
「うーっ」
 尻肉を貫かれた久美子が苦痛の呻き声を上げる。すかさず春太郎が尻を押し付けると久美子は痛みと苦しさに涙を浮かべながらそっと舌を出し、春太郎の菊座に押し当てる。
「そんな甘っちょろい愛撫じゃ男は満足しないわよ。もっと思い切って舌を出しなさい」
 春太郎はそう言うと、久美子の顔に尻を押し付ける。夏次郎もまたそんな春太郎の責めに調子を合わせるように、久美子の陰密な箇所に挿入したねじり棒をゆっくりと抽送させていく。
「あうっ」
 夏次郎が責め立てるその部分から、痛みと同時に不思議な快美感が湧き起こり、久美子の身体全体に広がっていく。そんな妖しい感覚にのたうつ久美子は捨て鉢になったようにぐっと舌を出し、春太郎のその部分をなめ回す。
 吐き気を催すような臭気と頭が痺れるほどの汚辱は徐々に薄らぎ、春太郎と夏次郎の息の合った責めに久美子は翻弄されていくのだった。
「あんなにハードに責めて壊れたりしないのかしら」
 不安そうな表情で見守る町子に、銀子は「大丈夫よ。久美子はマゾの素質は十分だもの」と答える。
「マゾの素質ですって」
 町子は訝しげに聞き返す。

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