「最初に久美子を責めたとき、乳首を強く引っ張ったら思わずうっとりしたような顔をしたのよ。この田代屋敷はサディストの巣窟みたいなもんだから、そんな兆候は見逃さないわ」
「久美子も相手が悪かったわね。マゾの素質がすっかり開花して、それ以来実演スターの道をまっしぐらって訳よ」
銀子と朱美はそんなことを言って笑う。その間に夏次郎は久美子に呑み込ませるねじり棒を小巻きから一回り大きい中巻きに交換しているが、久美子のその部分はすっかり口を開け、新たな責め具を易々と呑み込んでいる。
そして久美子に「イタリア式」の愛撫を受けている春太郎は、うっとりとした表情を浮かべながら久美子にその汚辱の行為を指導し続けるのだ。
「もっと舌の先を尖らせて中の方を抉るようにするのよ。そうそう、その調子よ。だいぶ上手になってきたわね」
夏次郎が手にした責め具を最初は緩やかに、そして徐々に激しく抽送する。その度に久美子は逞しいばかりに張り出した双臀の肉をブルッ、ブルッと震わせながら明らかに性的な昂ぶりを示している。
「うっ、ううっ……」
久美子の苦しげな呻き声を楽しげに聞いている銀子と朱美に、夏次郎が声をかける。
「せっかくだからこのお嬢さんの調教を手伝ってよ。前の穴も開いていることだし」
銀子と朱美は顔を見合わせる。
「どうする、朱美」
「もちろんやるわよ。このお嬢さんには少なからず恨みがあるからね」
銀子と朱美は頷き合うと、大きく開脚したままベッドに固定されている久美子に近づく。
銀子がサイドテーブルの上に置かれている小さな張り型を手に取り、朱美が久美子に装填されたままのねじり棒を夏次郎から受け取る。
「町子さんもやってみない」
「えっ、あたしが?」
銀子に声をかけられた町子は戸惑いの表情を浮かべる。
「伊豆のじゃじゃ馬娘を責めるための予行演習よ。どう、やりましょうよ」
「そうねえ」
久美子の下半身に近づく町子に、銀子が久美子の花蕾に繋がれたテグス糸の端と、先を柔らかくした筆を手渡す。
「この糸を引っ張りながら、筆でクリを責めてやるのよ」
糸と筆を手にした町子は久美子の裸身を見詰める。
久美子と雅子は互いに良く似たじゃじゃ馬娘と思っていたが、こうして改めてみると久美子の肌は健康的な小麦色をしており、姉に似て透き通るような白い肌を持つ雅子とはだいぶ印象が違う。
しかしながらいずれも武道で鍛えているせいか贅肉がほとんど見られない引き締まった肉体をしており、ともに女らしい曲線もしっかり持ち合わせている。
「大事な膜を傷つけないようにするんだよ」
「わかってるよ」
銀子と朱美はそんな風に声を掛け合うと淫らな筒具による同時責めを開始する。銀子が手にしたねじり棒が後門を抉り、朱美が操る張り型が秘奥に進入し始めたとき、久美子は思わず春太郎の臀部から顔を逸らせ「ああっ」と切羽詰まったような声を上げる。
「途中でやめるんじゃないわよ。お客様に失礼でしょっ」
春太郎は久美子の顔を両手でぐっと挟み込んで固定すると、その上に改めてでんと尻を乗せる。
「ぐふっ」
苦悶の声を上げる久美子の姿に嗜虐心を刺激された町子は手にしたテグス糸をぐっと引く。途端に久美子の花芯がぐっと引き出され、まるでそれ自身が生き物であるかのようにヒクヒクと痙攣する。
「うっ、ううっ」
久美子の悶え声がさらに高まる。町子は左手でくいっ、くいっと糸を引きながら、右手に持った筆の先をサイドテーブルの上に置かれた油壺に浸し、剥き出しになった久美子の花芯をくすぐるようにする。
「くーっ!」
久美子の下半身が電流に触れたように激しく痙攣する。同時に露わになった久美子の秘奥からは甘い果汁がどっと噴きこぼれる。
「うっ、ううっ」
女の生理を剥き出しにしながら汚辱と陶酔、苦痛と快感の間をのたうち回る久美子。空手を使う鉄火娘の人が変わったような姿を満足げに眺めながら、銀子がからかいの言葉をかける。
「まあ、久美子ったらはしたない。そこを責められるのがそんなに気持ちが良いの」
銀子はそう言うとケラケラ笑いながら手にしたねじり棒で久美子の菊座を抉り続ける。
「こんなにおつゆが多い女、見たことがないわ。お兄さんもびっくりするわよ」
朱美もまた手に持った責め具で久美子の肉襞をなぞるようにして責め立てながら、そんな嘲りの言葉を浴びせる。
ズベ公二人の辱めの言葉が、快楽責めによって痺れている久美子の脳髄に浸み込んでいく。さらに前門、後門、そして花心に加えられる責めが一体となって、久美子の肉体をどろどろに溶かしていく。
「うぐっ、うぐっ」と獣のような呻き声を上げながら、込み上げる快感を春太郎の臀部への愛撫にぶつける久美子。そんな久美子の狂乱の様相をじっと観察していた夏次郎はニヤリと笑うと春太郎の肩をポンと叩く。
「ここらで一度気をやらせてあげようじゃないの」
「そうね」
春太郎もまた冷酷そうな笑みを浮かべながら腰を上げる。息苦しさから解放された久美子の喉から、壊れた笛のような音が漏れる。
春太郎が久美子の形の良い乳房に手をかけ、やわやわと揉み立て始める。それと調子を合わせるかのように夏次郎は耳たぶからうなじ、胸元から臍の辺りと、久美子の性感帯を探るかのように口吻を加え始める。
五人がかりの責めに久美子の身体は火のように燃え上がる。身体中の性感帯を同時に責め立てられる激烈な感覚にすっかり悩乱した久美子は我を忘れて、意味のない言葉をわめき立てる。
「ああっ、も、もうどうにでもしてっ」
久美子は自棄になったようにそんな言葉を口走り、肉感的な裸身を激しく捩らせる。
「五人がかりで可愛がってあげるのよ。女冥利に尽きるでしょう。どうなの、久美子」
春太郎が久美子をそうからかうと久美子ははっきりと頷く。
「このお嬢さんもすっかり従順になったわね」
「二人がかりで京子を責めたときのことを思い出すわ」
春太郎と夏次郎はそんなことを言いながら笑い合っている。
久美子のその狭隘な箇所はすっかり柔軟性を見せ、銀子が繰り出すねじり棒を深々と受け入れている。朱美が責め立てる前門もまた新鮮な泉を湧き上がらせ、生き物のように収縮している。
もはや限界と見た町子が、油を含ませた筆で久美子の花芯をくすぐりながら手にしたテグス糸をぐいっと引く。その瞬間久美子は絶息するような声を上げる。
「あ、ああっ、も、もういきますっ」
ついに頂上に達した久美子は裸身を激しく震わせながら、芳香を放つ果汁を朱美の指先に浴びせかける。同時に双臀の奥に秘められた菊蕾はキューッと収縮し、咥え込んだねじり棒を激しく締め付ける。そして、吊り上げられた久美子の花芯は絞首刑にかけられた囚人のように断末魔の痙攣を示すのだった。
275.被虐の兄妹(2)

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