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282.相姦の刻(2)

「山崎さん、ねえ、もっと大きく、堅くして……それじゃあ、く、久美子さんを自分のものにすることは出来ないわ」
 京子はそんなことを山崎に囁きかけながら、その肉棒をやわやわと揉み上げる。そして、山崎のそれが徐々に鎌首をもたげてくると、舌先をその先端にチロチロと這わせて、鈴口の辺りを刺激するのだ。
「あ、あっ、きょ、京子……」
 衆人環視の前で恋人である京子によって責め立てられている山崎は、身体が凍り付くような汚辱とともに、身体が痺れるような官能を同時に知覚する。それに伴い、山崎の肉棒はいっそうその屹立の角度を増していくのだ。
「ね、ねえ、久美子さん、まだまだ潤みが足りないわ。もっと、もっと燃えるのよ。そうしないと自分が辛いわ」
 美津子もまた指先をくの字に曲げて久美子の秘奥に食い込ませ、その柔らかい肉襞に淫らな薬を塗り込んでいく。兄の恋人の妹によって責め立てられている久美子は「あっ、あっ」と狼狽したような悲鳴を上げ続ける。
「京子、そろそろ例の技を使いな」
 銀子がそう言って青竹で京子の肩先を叩くと、京子はさっと赤らめた顔を横に逸らせる。
「美津子もやるんだよ。ちゃんと教えただろう」
 朱美もまた催促するように美津子の肩を叩く。美津子はぐっと歯を食いしばるような顔をしていたが、やがて「わ、わかったわ」と頷くと、久美子の背後に回る。
「久美子さん、許して」
 美津子はそう久美子に告げると、久美子の逞しいばかりに張り出した尻たぼに手をかけ、ぐっと押し開く。
「ああ、み、美津子さん、何を」
 双臀の狭間に秘められた隠微な菊蕾を露わにされた久美子は思わず狼狽の声を上げるが、美津子は構わず、久美子のその部分にぐっと顔を押し付ける。
「ああっ、み、美津子さんっ、そんなっ」
 美津子の舌先が隠微な箇所に触れた途端、久美子は悲鳴を上げ、腰部を激しく悶えさせる。美津子はその華奢な身体に似合わぬ力を発揮し、久美子の腰部にしがみつく。
「久美子さん、じっとして、わ、私に任せてっ」
 美津子は久美子の双臀から顔を上げて、そう呻くように言うと、再びその狭間に顔を埋め、舌先を菊花に這わせる。
「あ、ああっ」
 セーラー服の似合う可憐な美少女が、空手を使う鉄火娘の排泄器官を舌先で責め立てる――そんな倒錯の光景に観客は一様に度肝を抜かれたような表情になっている。久美子は激しい羞恥と屈辱、そして背徳の快感に身を灼かれ、声を立てて泣き始めるのだ。
 京子もまた、山崎に対して同様の責めを施している。京子は山崎の筋肉質の尻を断ち割り、コリコリした菊花を濡れた舌先で執拗なまでになめ回しているのだ。
「うっ、きょ、京子っ」
 山崎は恋人の舌先で陰密な箇所を責められる汚辱と、それと同時にその部分からこみ上げる切ないほどの快美感に、思わず悲鳴に似た声を上げる。
(山崎さんっ、許してっ)
 京子は心の中で山崎に対して詫びの言葉を吐きながら、その肉体を責め立てる。京子は山崎の肛門を愛撫しながら、その股間に片手をくぐらせ、肉棒をゆっくりと扱き始めるのだ。
「あ、ああっ」
 山崎の肉竿はたちまちその屹立の角度を増し猛々しいばかりの昂ぶりを示し始める。
「まあ、立った、立ったわ」
 それに気づいた千代や順子、葉子や和枝といった女たちはどっと歓声を上げるのだ。
「あの男、恋人からケツの穴を舐められるのがよほど気持ち良いみたいね」
 千代が順子に向かってさもおかしげにそう言うと、順子も久美子の方を指さしながら、「妹の方もお尻の穴を舐められてよがり泣きしているわ」と嘲笑する。
 順子が指摘したとおり、久美子もまた美津子に菊蕾を舌で愛撫されながら、同時に指先で弄ばれ、「ああっ、ああっ」と声を上げながら早熟の樹液をしたたらせているのだ。
「兄妹揃って後ろが感じるなんて、どうしようもない変態ね」
 葉子が吐き捨てるようにそう言うと、女たちはまた山崎と久美子の狂態を指さし、声を上げて笑いこけるのだった。
「それくらいでいいよ」
 銀子が再び京子の肩先をパシッと青竹で叩き、朱美もまた「やめなっ」と声を上げ、美津子の背中を叩く。
「戦闘態勢OKってところだね」
 銀子が笑いながら山崎の硬化した肉棒を指で弾くと、朱美もまた久美子の蜜壺に指先柄を食い込ませ、「こちらも準備完了だよ」と言って笑う。
「よし、始めな。今度はしっかり繋がるんだよ」
 銀子はそう言うと山崎の尻をパシッと叩く。
「ほら、大好きなお兄ちゃんを受け入れるんだ」
 朱美も久美子の豊満な尻をピシャリと平手打ちする。
「久美子っ」
「お兄さんっ」
 山崎と久美子は自棄になったように裸身をぶつけ合う。兄と妹は互いの位置を確かめ合うように腰部を捩らせていたが、やがて久美子の「ああっ」という絹を引き裂くような悲鳴が響く。
「繋がった、繋がったよ」
 ついに兄の怒張が妹の処女膜を貫いたことを確認した銀子と朱美は、同時に歓声を上げる。井上たち森田組撮影班が、決定的瞬間を収めようと二人にフラッシュを浴びせる。
「お、お兄さん……」
「久美子……」
 久美子と山崎は互いの名を呼び合うと、それぞれの悲しみをぶつけ合うように唇を重ね合う。くなくなと唇をすり合わせながら互いの舌を吸い合っている兄妹の姿を目にした観客たちは、一斉に拍手を浴びせる。
「さすがは兄妹だ。なかなか息が合っているじゃないか」
 岩崎が感心したようにそう言うと、周囲の客達は迎合するように頷き合うのだ。
「ああ……山崎さん……ごめんなさい」
 舞台の隅で京子が四つん這いの姿のままがくりと首を垂れ、すすり泣いている。血を分けた妹と畜生の関係を強いられる――その辛さは、美津子とレズの関係を結ばされた京子が一番分かっている。
 しかも、山崎の辛さは京子の比ではない。器具を使用した疑似セックスとも言えるレズビアン行為に比べ、山崎と久美子のそれは実際の肉と肉の交わり――血を分けた妹の純潔を兄が奪い、しかも避妊も許されないという残酷さなのである。
 兄と妹が互いの身体と心を傷つけさせ合う――そんな恐ろしい行為に荷担させられたことが京子の心もまた深く傷つけているのだ。
「京子、邪魔だから引っ込んでな。お前の出番は当分先だよ」
 銀子が足の裏で京子の背中をどんと蹴飛ばす。
「美津子、お前もだよ。楽屋で文夫と絡みの稽古でもしてな」
 朱美もまた美津子の尻を引っぱたき、楽屋へと追い立てる。
 姉妹が四つん這いのまま舞台から舞台から下がったのを確認した銀子と朱美は、しっかりと繋がったままハア、ハアと荒い息を吐いている山崎と久美子に近づく。
「ほらほら、何をぼんやりしているんだよ。馬鹿みたいに突っ立っていないで、しっかりケツを振り合いなっ」
 銀子は怒声をあげると、山崎と久美子の尻を青竹でパシッと叩くのだ。

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