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第12話 しのぶ陥落(1)

「あーあ、こんなに垂れ流して」
「ああっ……」
自らの肉体の信じられないほどの変化に狼狽し、かつ極限の羞恥に翻弄されてシクシクとすすり上げているしのぶの頬を香織は指先で軽くつつく。
「フフ、どうするの、彩香ちゃん。沢木さんのシーツをあなたのおつゆでびしょびしょにしちゃったわよ」
「……ご、ごめんなさい」
思わずしのぶの唇から出た詫びの言葉を聞いた3人の男女は、顔を見合わせて笑い合う。
「随分たまっていたものね、すごい量だわ。よほど欲求不満だったのね」
「ああ……いわないで」
香織の意地悪いからかいに、しのぶのすすり泣きは一層大きくなる。香織はそんなしのぶの様子を小気味良さそうに眺めながら、繊細な手つきでしのぶの花襞を軽く引っ張ったり、さも偶然といった様子でぷっくり膨らんだ花芯を撫で上げたりする。
「あふっ」
無意識のうちに喘ぎ声を洩らすしのぶに、香織は嵩にかかって責め立てる。
「ご主人が娘さんに夢中で、自分にかまってくれないものだから、お店で黒田さんや沢木さんにお尻やおっぱいを触らせていたんでしょう」
「そ、そんな……違います」
「何が違うのよ」
香織はせせら笑うと、2本そろえた指先をしのぶの陰裂にぐいと差し込み緩やかに抽送し始める。
「あはあっ」
途端にしのぶは絹を裂くような悲鳴を上げる。香織は構わず、しのぶの快楽の源泉を探るように巧みに指を動かし、ざらざらした膣の上壁をさすり上げる。
「おっ、おおっ」
ベッドに固定されたしのぶの裸身がもどかしげにうねり始める。
「あらあら、これは驚いたわ」
「どうしたんや」
香織の指の動きに合わせてひい、ひいと赤子がむずがるような声を立て始めるしのぶ。その様子をさもおかしそうに見ながら、香織は黒田に説明を始する。
「このお道具、いわゆる数の子天井なのよ」
「なんやて」
黒田が思わず色めき立つ。
「わいも随分女道楽をして来たが、これまで巾着と呼ばれるものには一人だけ出会ったことはあるものの、数の子天井というのは始めてや」
「なんですか、その数の子なんとかというものは」
「なんや、沢木はん、あんた、知らんのかいな」
黒田はぎょろ目をさらに剥き出しにした。
「数の子天井いうのはな、その名の通りあの部分の天井が数の子みたいにざらざらしていて、ナニを出し入れするたびにそのざらざらに刺激されて、なんともいえんほど気持ち良くなるもんや」
「へえ」
沢木は本当に初めて聞いたらしく、感心した声を上げる。
「なんとなくわかりましたけど、それがそんなに気持ち良いんですかね。巾着が名器だっていうのは理解出来ますが」
「そんなもんは俺もわからん。論より証拠、試して見たらわかるやないか」
「あっ……あん」
しのぶは香織の巧みな手管に翻弄され、身体の最奥から次々と泉をくみ出されて入る。2人の男がかわす恐ろしい会話も耳に入っていないようだ。
「しのぶ夫人、準備はとっくに完了よ」
「よし、沢木はん、ここはあんたの部屋やさかい、順番はあんたが決めてくれ」
「いいですよ、先鋒は黒田さんに譲りますよ。数の子天井をじっくり楽しんで感想を聞かせてください」
「そ、そうか……そりゃあ悪いな」
黒田は口では恐縮しているものの、手は早くもシャツのボタンにかかり、もどかしげに服を脱ぎ捨て始める。慌ただしく素っ裸になった黒田は、あられもない姿をベッドの上に横たえているしのぶの下半身側に立つ。
「へっへっ、お待たせしたな、しのぶ夫人」
黒田は下品な笑い声をあげるとベッドにとびのる。早くも猛々しいまでの怒張を示して入る黒田の肉塊が勢いよくブンと振れる。
「いくでっ」
香織の責めによって心ならずも味合わされた鋭い快感に、ぼうと瞳を曇らせていたしのぶだったが、抵抗も出来ぬ自分の裸身の上に黒田がのしかかってくるのに気づくと、さすがに狼狽して再び甲高い悲鳴を上げる。
「や、やめてっ。黒田さん」
「そんな殺生な。ここまで来てやめられますかいな」
黒田の接吻をしのぶは首を振って必死で避けようとするが、四肢の自由を奪われた悲しさ、抵抗にも限界がある。やがて黒田の両手でがっしりと頬を押えられたしのぶは、べそをかいたような表情で哀願する。
「わっ、私には夫がいるのよっ、こ、こんなことっ」
「何をいうてるんや。旦那がおるのが値打ちやないか、人妻は」
黒田は余裕の笑みを浮かべてそう言い放つと、分厚い唇をしのぶの花びらのような唇に押し付ける。
「うっ、ううっ」
口ばかりでなく形のよい鼻まで強く圧迫してくる黒田のせいで呼吸困難に陥ったしのぶは、顔を真っ赤にして喘ぐ。黒田は一瞬力を抜き、しのぶが酸素を求めて口を大きく開けたのを見計らうように再び唇を押し付け、ぽってりとした舌まで差し入れる。
「あ、あうっ」
文字どおり息もつけぬほどの連続技で唇を犯され、口内を蹂躙されていくしのぶ。しのぶのような育ちのよいおっとりした人妻は、相手の舌を噛むなどの過激な抵抗は出来ないと見極めをつけての黒田の大胆さだった。
まるで格闘技のような黒田の粗暴な愛撫だったが、香織によって塗り込められた淫薬、およびその後に加えられた技巧のせいで、あたかも全体が性感帯と化していたしのぶの肉体は、心ならずも油紙のようにあっけなく燃え上がって行く。
(ああ、あなたっ)
黒田はしのぶの形の良い両乳房がへしゃげるほどの激しさで揉み上げる。その痛みが妖しいまでの被虐姓の快感に変化する。抗しがたいほどの快感の波に翻弄されていくしのぶは救いを求めるように夫の達彦に呼びかけるのだ。
「ロリコンの亭主に操を立てても意味ないで、奥さん。亭主はピチピチした娘の方に任せて、こっちはこっちでたっぷりと楽しみあおうやないか」
黒田がしのぶの耳元でそうささやくと、しのぶはかっと目を見開き、恐ろしいような形相で黒田をにらみつける。
「しゅ、主人を侮辱しないでっ。主人はロリコンなんかじゃありませんっ」
「ほう、そんならどうしてご亭主は史織ちゃんに悪戯したんや」
黒田はそういいながらしのぶの股間の、屹立した花芯を探り当て、指先でぐいとつまむ。
「こんなにお核をビンビンに尖らせて、生意気な口を利いても様にならんで」
「ひいっ」
敏感な急所を嬲られる痛み、そして同時に全身を電流のように貫く快感にしのぶは絹を裂くような悲鳴を上げる。
「大学生にもなっていたご亭主が、まだ中学1年やった奥さんを見てチンチンを堅くしていたそうなないか。そういうのを世間ではロリコンというのや」
「ち、違いますっ」
「ほう、どう違うんや」

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