黒田はクリトリスを嬲っていた指を下方にずらし、すでに熱湯のような愛液を噴き出しているしのぶの花壷に差し入れる。
「ううっ」
ベッドに縛り付けられているしのぶの優美な裸身が、まるで電流に触れたようにビクンと震える。
「どれどれ、奥さんのものが本当に数の子天井かどうか、検査させてもらいまっせ」
「そ、そんなっ、嫌よっ」
「嫌よ嫌よは好きのうち。そりゃ、コットセイ出撃!」
「ああっ!」
黒田は歌うようにそういうと、しのぶの必死の抵抗も構わず、指を一層奥へともぐりこませる。
「やめてといいながらわいの指を痛いほど食い締めてくるのはなんでや……おお、これが数の子天井かいな」
黒田はしのぶの秘所のざらりとした感触を探り当て、頓狂な声を上げる。
「こりゃすごい。ご亭主は毎晩毎晩奥さんの数の子天井を賞味できたんや、なんとも幸せもんやないか」
「い、いやっ」
敏感な部分をぐりぐりと嬲られる感触に、しのぶの悲鳴は徐々に甘えるような響きを増して行く
「ほら、いやーん、いやーんとええ声をあげはじめたやないか……おお、確かに粒々が感じられるで」
黒田は少しずつ力を入れながらしのぶの膣の上壁をぐいぐいと撫でさする。するとしのぶは無意識のうちに下半身をヒクヒクと痙攣させ、肉襞を断続的に収縮させ、黒田の指先を切なげに締め上げるのだ。
「毎晩奥さんのここに突っ込んで、チンチンをこのザラザラを味わいながら、ご亭主は、頭の中では中学生のころの可愛らしいセーラー服姿の奥さんを想像してたにちがいないで」
「そんなっ……違うわっ」
「違うもんかい、男ってのはみんなそんなもんや。頭の中で理想の女を想像しているからここが役に立つようになるんやないか」
黒田はすっかり怒張し、先走りの涎までしたたらせているものをしのぶの内腿に押し付ける。
「だ、駄目よっ、黒田さんっ」
「ここまで来て駄目は殺生や」
「やめてっ、お願いっ」
豊満な尻を振って避けようとするしのぶ、しかし両手両足を拘束されている悲しさ、結局は黒田の思うままにされてしまう。
「ええやないか、ええやないか。昔の姿とはいえ、ご亭主にとっては少なくとも奥さん自身が理想の女なんや。ところがかわいい娘が成長し、初めて出会ったころの奥さんそっくりになった」
黒田は硬化した肉棒で、すでにだらだらと大量の愛液を湧出しているしのぶのスリットを撫で上げる。
「ふうっ」
しのぶはため息のような声と共にブルッと裸身を震わせるが、歯を食いしばって耐えるだけで、先ほどのような嫌悪の言葉は吐かない。
「奥さんの身体を抱きながら想像していた理想の女が、昔の奥さんから今の香奈ちゃんに変化してもなんら不思議はないで。ええ、そやないか」
そうだろうか――黒田の荒唐無稽な言葉が、麻のように乱れたしのぶの頭の中に奇妙なまでの現実感を伴って響く。
「わいらはそうやないで。今の奥さん、ありのままの奥さんに欲情しているんや、いや、惚れているといってもええ。わいも、沢木はんもそうや。かおりママもそうやで」
「ああ……それならどうして」
「こんな目にあわすのか、というのか」
黒田はそういうと腰に力を入れて、しのぶの秘唇に押し当てた肉棒を2度、3度とぐいと突き出す。
「おおっ」
限界まで硬化した花蕾を硬化した肉塊でぐいぐいとねぶり上げられる快感に、しのぶの背中が弓なりに反り返る。
「これがわいらのやり方、わいらの性分なんや。相手に惚れれば惚れるほどいじめたくなるんや」
「そ、そんなのっ、変だわ……ああっ」
黒田の巨大な肉棒がついにしのぶの花壷の中に、子宮口まで届かんばかりの勢いで侵入する。
「オットセイ、出撃! おおっ、これが数の子天井か!」
「相変わらず賑やかなことだ」
沢木は呆れたといった表情で香識に笑いかける。
「おお、こりゃ凄い。こんな快感があったのか。チンチンの先が粒々のひとつひとつに触るのがわかるで、沢木はん」
「そんな馬鹿な」
「う、嘘やと思うんなら、後で試して見るとええ。おっ、おおっ、こ、こりゃあたまらんっ」
黒田は腰の動きを止め、姿勢を直すようにすると両腕をしのぶの背中に回し、ぐいと身体を引き寄せる。
「わいとしたことが、思わず興奮していきそうになったやないか。しのぶ夫人、まったくあんたのお道具は絶妙の名器やで」
「嫌……」
黒田のそんな卑猥なせりふにしのぶは頬を真っ赤に染めて、嫌々と首を振る。しかし先ほどまでのような嫌悪の言葉はすでになく、さも恥ずかしげなすすり泣きを上げているだけだった。
「おっ、おおっ」
呼吸を整えた黒田は自分の身体をしのぶに密着させるようにして、慎重に腰を使い始める。鉄のように硬化した肉塊で身体の奥を深く浅くえぐられる感触──しのぶの呻き声はしだいに甘い響きを交え始めている。
「ああ、ああン」
「愛してるでえ、しのぶ」
「う……ん」
黒田がしのぶの唇を求めると、しのぶは2、3度恥ずかしげに顔をそらせただけで先ほどのような抵抗は見せず、すっかり諦めたように応じていく。柔らかい唇を割って黒田が舌を差し入れてくるとしのぶはそれに合わせるように絹のように滑らかな舌を絡ませ、じっくりと吸わせている。
黒田と下半身をしっかりと連結させ、次第に相手の動きに合わせて豊満な腰部をうねらせ、濃厚な接吻を交わしあっているしのぶ。四肢がベッドに固定されていることをさももどかしく感じているようなしのぶの動きに、頃は良しと見た黒田は沢木に目で合図する。沢木はそっとベッドに近づくと、しのぶの手足を固定していたベッドの枷具を外す。
「あ、ああっ」
しのぶはしばらくの間、自由になった手足のやり場にとまどうようにしていたが、やがて両腕をしっかりと黒田の背中に回し、両足は黒田の足を抱えるように巻きつけていく。
「おお、最高や、しのぶっ」
「ああっ、黒田さんっ」
黒田はすでにしのぶを自分の妻のように呼び捨てにしており、しのぶはしのぶでまるで愛人に呼びかけるように甘い響きで黒田の名前を口にしている。四肢の自由を得たしのぶは黒田の動きにすっかり協調し、大胆なまでの動きを見せている。
第13話 しのぶ陥落(2)

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