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第14話 しのぶ陥落(3)

 沢木は香識と淫らな笑みを交し合うと用意したカメラを構え、2人の姿をしっかりと記録していくのだ。
「どうや、気持ちええかっ、しのぶっ」
「え、ええっ」
黒田の問いにしのぶははっきり肯定し、がくがくと首を上下させる。
「気持ちいい、といってみい」
「きっ、気持ちいいですわっ」
しのぶはもう自分がどうなっているのかわからない。香識によって塗りこめられた淫薬の効果もあってどろどろに溶けた身体が黒田の身体とひとつになっていくような錯覚を覚えるのだった。
「こんな風にいうんや、しのぶのおマンコが気持ちいい、となっ」
「そんな……は、恥ずかしいっ」
しのぶは顔を真っ赤に赤らめ、弱々しく首を振るが黒田がぐっと腰を押し出しながら更に迫る。
「ああっ」
切なげな悲鳴と共にしのぶはと小さいがはっきりとした声音で黒田に指示された言葉を口にするのだ。
「しのぶのおマンコがき、気持ちいいっ」
しのぶがそんな卑猥な言葉を口にすると、黒田は歓喜の表情を浮かべて激しく腰部を律動させる。
「もっと、もっというんや」
「ああ、しのぶの、しのぶのお、おマンコが気持ちいいですわっ」
しのぶが完全に理性を失い、黒田との情欲の世界にどっぷりと浸っているのを確認した沢木と香織は、にっこり笑って頷きあう。
「おおっ」
「あっ、ああっ」
ベッドの上では黒田としのぶの身体の動きは完全にシンクロし、凄まじいまでの愛欲絵図が展開されている。ついにしのぶは限界に達したのか、全身をぶるぶる震わせながらぐいと反らせる。
「く、黒田さんっ」
「いきそうかっ、しのぶっ」
切羽詰った声を上げたしのぶは、黒田の声にこっくりとうなずく。絶頂に達するのを必死でこらえるようなしのぶの表情が黒田の獣欲を激しく刺激する。黒田はしのぶの身体をぐいと引き寄せると体位を入れ替え、いわゆる騎乗位の体勢をとらせる。
「ああっ、こ、こんなっ」
黒田は仰向けになったまま自らが奔馬と化したようなしのぶの両手を取り、ここぞとばかりにしのぶを翻弄する。黒田の鉄のように硬化した肉塊が、しのぶの子宮底を激しく突き上げる。しのぶはリズミカルな収縮を見せ、黒田を強く締め上げる。
「こ、こりゃたまらんわっ」
ざらざらした膣壁でこすりあげられ、キューンと切なげに締め上げられ、さすがの百戦錬磨の黒田にも限界が近づく。
なにくそ、ここで負けてたまるかとばかりに黒田は腰に力を入れ、最後の力を振り絞って攻勢をかける。
「これでどうやっ」
「ひいっ」
黒田は挿入の角度を微妙に変えて、しのぶの充血しきった花蕾をこすりあげる。
「あ、ああっ、もう駄目ッ」
「わいもやっ」
しのぶはそこで限界を超えたのか、断末魔の悲鳴を上げて全身を激しく痙攣させる。それを確認した黒田も身体の緊張を解き、しのぶの最奥に熱い迸りを注ぎ込む。
「あ、ああ……」
夫の達彦とのセックスでは経験したことがないような奥深い快感をはっきりと知覚したしのぶは、その歓びを伝えるように花襞をキューンと収縮させる。
「こ、こりゃ、ほんまもんの名器やっ」
黒田はそう叫ぶなりしのぶをぐいと引き寄せると、歯と歯がぶつかるような激しい接吻を交わす。
「うっ、ううっ……」
黒田はしのぶの舌を引き抜かんばかりに吸いあげる。頭の中に火花が散るような激しい快感にしのぶは陶然となりつつ、黒田の上でひくひくと裸身を震わせている。しのぶの花壷は切なげに収縮し、黒田の樹液を一滴残らず吸い尽くさんばかりの動きを見せており、その奥深い快感に黒田は再び驚嘆するのだった。
「──よかったか、しのぶ」
しばらくの後、黒田が余韻を楽しむかのようにうっとりと目を閉じていたしのぶの耳に口を寄せて問いかけると、しのぶは上気した頬をそらす。
「どや、はっきりいうてみい」
黒田がさらに詰め寄ると、しのぶはさも恥ずかしげに小声で「素敵でしたわ……」と答えるのだ。
その様子が初々しく黒田が再び求めると、しのぶはためらわずに花びらのような唇を黒田に預け、熱い接吻を交わすのだった。
「あ、あっ」
緊張を解いたため柔らかくなっていた黒田の肉塊がしのぶの中で再び硬度を増していくのに、しのぶは目を丸くする。
「おお、これは……」
黒田に歓喜の表情が浮かぶ。
「久しぶりに抜かずの二発がやれそうや」
「なんだって」
沢木が呆れたような表情を向ける。
「沢木はん、えらい申し訳ないが、そういう訳やからしばらく待ってくれ」
「驚いたね、まったく」
沢木と香織はともに苦笑を浮かべて顔を見合わせる。
「あ、ああ、そんな」
黒田がゆっくりと腰を使い始めるとしのぶは燠火のような快美感を再びかき立てられ、荒い息をつきながらもはっきりと陶酔の表情を浮かべながら、黒田との情事に没入していく。
これなら一安心と考えた沢木と香織は、頷きあって腰を上げる。
「それじゃあ、僕たちはしばらく外して、時間を潰してくるよ」
「ゆっくり楽しんでね」
「あ、ああ、すまんな」
黒田はもう心ここにあらずといった様子で沢木に答えると、下半身をしっかりと連結させながら切なげに腰部を揺らしているしのぶの裸身を引き寄せ、体位を入れ替える。
「ああ、嫌……」
獣のような体位をとらされることわかったしのぶは弱々しく首を振るが、さほどの抵抗は見せず、黒田に導かれるままに豊満な尻をゆだねる。
「おおっ」
後背位をとったしのぶを、黒田は激しく責め立てる。一度放出させているためか黒田には余裕があり、一方、いったん快楽の火が付いたしのぶの肉体は、黒田の攻撃の前にもろくも突き崩されて行く。
「う……ううん」
沢木は名残惜しげな表情をベッドの上で悶え泣いているしのぶにちらと向けると、香織とともに部屋を出た。

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