第20話 屈服(1)

 3人の男女はしのぶの屈服の言葉を耳にし、派手に笑いこける。
「それじゃあ、この場に垂れ流してもかまわないというんだね」
「は、はい……」
しのぶはガクガクと首を縦に振る。
「僕にお尻の処女を捧げることも誓ってくれるね」
しのぶは再び黙ってうなずくが、香織が「ちゃんと声に出して誓うのよ」と叱咤するように言うと、もはや自分の意志は失ったように、
「沢木さんに、お、お尻の処女を捧げることを誓います」
と、はっきりした声音でいうのだ。
「よく言えたね。それじゃあ排泄してもいいよ。ただし、僕のものはしっかり咥えたままだ」
「ううっ……」
しのぶは一声呻くと再び沢木の肉棒に必死でしゃぶりつき、全身の力を抜くと豊かな双臀をブルブルッと痙攣させる。薄茶色の菊蕾が生き物のように収縮したかと思うと、まず褐色に濁った薬液が噴出し、次いで黄金色の軟便が迸り出る。
「おおっ、始まったで」
ビデオカメラをしのぶのヒップに向け、決定的瞬間を待っていた黒田が感嘆の声を上げる。嗚咽しながら思わず咥え込んだ肉棒を口から離そうとしたしのぶの頭を沢木は押さえ付ける。
「そのまま咥えるんだっ」
沢木はそう叫ぶと腰を激しく前後に動かし、限界までこらえたものを一気にしのぶの口中に放出する。
「ふっ、ううっ……」
浣腸責めで崩壊する姿を晒しながら、沢木の白濁を舌先で受け止めなければならない極限の汚辱に、しのぶの意識はふっと遠くなっていくのだった。

しのぶが沢木のリビングルームにあるソファの上で目を覚ました時、すでに夜は白々と明けていた。
「ようやく気が付いたようね、彩香ちゃん」
香織、黒田、沢木の3人は徹夜したのか、テーブルで酒を飲んでいる。
「後始末が大変だったで。奥さんの身体を奇麗に洗って、風呂場を掃除してたら朝までかかったわ」
「だから沢木さんの趣味はたちが悪い、っていつもいっているでしょう」
黒田と香織の言葉を沢木は苦笑いしながら聞いている。
「黒田さんはゆっくり楽しんだんだから、いいじゃないか」
「私はあまり楽しめなかったわよ」
「いや、案外香織ママが一番楽しんだんとちがうか」
素っ裸のままバスタオルを身体に巻き付けただけのしのぶは、しばらく自分がどういった状態にあるのか把握することができなかった。
しかし3人の会話からこれまで起こったことが夢でもなんでもなく、現実に起こったことなのだと理解し、慄然とする。
「でも、おかげで決定的な場面がたくさん撮れたよ。ちょっと見てみるかい」
沢木はそう言うとテレビとハードディスクレコーダーのリモコンを操作する。画面が明るくなり、カメラに向かって突き出したしのぶの大きな尻がアップになる。
「い、嫌っ」
しのぶは驚きと羞恥に真っ赤に染めた顔を俯かせる。
カメラがすっと引いていくと、騎乗位で黒田の逸物を深々とくわえ込んだしのぶのその部分が露わになる。透明がかった白っぽい女の愛液が黒光りする肉棒に絡みついている様子がいかにも動物的な印象を与える。
「どうやっ、奥さん、感じるか」
「あ、あーん。か、感じますわ……」
「どこが感じるのか、ちゃんといってみい」
「い、いや、そんなこと……言わせないで」
黒田も腰を突き上げるように律動させているが、しのぶの方がむしろ積極的になったように、はあ、はあと荒い息をつきながら腰部を激しく上下させているのだ。
「ああ……」
必死で目を閉じ耳を塞いでも、身も世もあらずといった感じで悶え泣く自分の声が聞こえてくる。
(どうしよう……こんなビデオを撮られるなんて……どうしたらいいの)
「ちゃんといわんかいっ」
「あ、ああんッ」
悲鳴のようなしのぶの声、つづいて「お、おマンコが気持ちいいっ」という信じられないような淫らな言葉。
「ああっ」
もう駄目だわ。あんな言葉まで録音されるなんて。
「今さら気取っても無駄よ。しっかり目を開けて自分の姿をしっかりとみるのよ」
いきなり香織がしのぶの髪の毛をつかみ、振り回すようにする。
「い、痛いっ」
しのぶは髪の毛が抜けそうな痛みに耐えかねて、目を開ける。すかさず沢木が数枚の写真を突き出す。
「ひっ」
その一枚はしのぶが浴室内で汚物を噴出する、まさにその瞬間をとらえた写真だった。
「これなんか、旦那さんに見せたらどんな顔をするかなあ、ちょっと楽しみだよね」
「ば、馬鹿なことは言わないで」
拡がったアヌスから黄金色の便を噴出させながら、唇で沢木の肉棒に奉仕しているしのぶの姿、そんな写真を夫の達彦に見せられたら、いったいどのような弁解が出来るというのだろうか。
「そ、そんなことをされたら……家庭が滅茶苦茶になりますわ」
「あら、それもちょっと面白いわね」
香織が楽しげにいう。
「娘の香奈ちゃんや、あと、なんていったかしら……息子さんにもこのとってもエッチなママの姿を見せてあげたらどうかしら。子供たちのためにちょうど良い性教育になるとは思わない?」
「ひっ」
しのぶは息を呑む。
「お、お願いですっ……そんなことはしないでっ」
しのぶは顔面を蒼白にして身体を震わせる。香織の残虐性に底知れぬものを感じたしのぶは、何とか自分が家族の防波堤とならねばと思うのだった。
「さあ、どうしようかしら……」
香織はニヤニヤ笑いながら黒田や沢木と顔を見回す。
「そうね……私の言うことを聞いてくれるなら、旦那さんや子供たちには内緒にしてあげてもいいわよ」
「ど、どういうことでしょうか」
しのぶは気弱げな声で聞き返す。
香織はしのぶの表情から、すでに彼女が屈服しつつあることを敏感にさとる。
最早、こちらの手に落ちたも同様と確信した香織は、まるで判決を下すような口調でしのぶに言い渡すのだ。
「ひとつ、加藤しのぶは世良香織の忠実な奴隷としていかなる命令にも悦んで従うこと」

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