第24話 調教されるしのぶ(2)

「い、いえ……ただの顔見知りですわ」
(なんていう名前なのかを聞いているのよ)
どうして香織が小椋夫人に興味を持つのか。しのぶは暗い予感を感じ、背筋に寒気が走るのを感じる。
「お、小椋裕子さんという人です」
(そう、なかなかいい女じゃない。少しトウが立っているようだけど。あなたとはいったいどういう関係なの)
「どういう関係って……子供の中学校のPTA会長さんですわ」
(へえ……ちょっと待って。中学校ということは東中学ね)
「そうです」
(史織が東中に通っているから私もPTAの一人だわ。学校の行事なんてめったに行かないから会長の顔なんて全然知らなかったけど……そう、あれがPTA会長の小椋女史なのね)
「お、小椋さんがどうかしたのですか」
しのぶはおずおずと尋ねる。
(奴隷は余計なことを気にしないでいいのよ)
香織にぴしゃりと決め付けられ、しのぶは思わず「す、すみません」と詫びの言葉を吐く。
(それより早く店に来るのよ……そうね、素直な態度をとらなかった罰として、そこから思い切りダッシュしなさい)
「ええっ」
香織のとんでもない命令にしのぶは絶句する。
(愚図愚図しているんじゃないわよ。早く言われた通りにしなさい)
「そんな……」
時折強風が吹く中、こんな服装で駆け出すとどういうことになるか、想像しただけでもしのぶは激しい恐怖に襲われ、思わず哀願口調になる。
「3つ数えるうちに駆け出さないと、あなたのとんでもない写真をご家族に送るわよ、いーち……」
「ま、待って……」
しのぶはあわてて周囲を見回す。
バス道路はそれほど混んではいないが、車はひっきりなしに走っている。しかしながら歩道には幸いしのぶ以外の人影今のところみられない。
「にーい」
しのぶはバッグの中をかき回し、髪どめ用のゴム輪を探り当てると咄嗟に長い黒髪をポニーテールにまとめる。
その程度の変装でどれほどの効果があるかは分からないが、普段なら絶対にはかない派手なミニスカートとあいまって、遠目からはかなり違う印象になるかもしれない。
「さん!」
切羽詰まったしのぶは携帯電話を切るとバッグにしまい、思い切って駆け出す。ポニーテールが風にたなびき、スカートの裾がパタパタと風にはためくのがはっきりとわかる。
しのぶは車道脇に止められた香織の車の横を通過する。車の窓を開けて、黒田が身を乗り出すようにしてデジタルビデオを構え、しのぶをとらえようとしているのがわかる。
「頑張れ! しのぶ夫人」
黒田のダミ声にしのぶははっと振り向く。その時ちょうど強い風が吹き、しのぶの真っ白な尻が丸見えになる。
「おケツが丸見えやで」
「嫌っ」
いたたまれなくなったしのぶはその場から離れようとスピードをあげる。香織は車を発進させるとまるでマラソンの伴走車のように、しのぶの斜め後方をゆっくりと走らせるのだ。
「傑作な女だわ」
香織は笑いが止まらないといった様子で黒田をちらと見る。
「おうおう、ケツをちらちらと見せおって。まったく結構な眺めやで」
黒田もニヤニヤ笑いながら、しっかりとしのぶの後ろ姿をビデオで追っている。
「少し後ろが詰まって来たわ。そろそろ行くわよ」
香織はぐいとアクセルを踏んでスピードをあげるとその場から去る。黒田は身体をねじるようにして名残惜しそうにしのぶを見ていたが、やがてビデオカメラを止めた。

しのぶははあ、はあと荒い息を吐きながら「かおり」に入る。店内には沢木と、車で先回りした黒田と香織の3人がしのぶを待ち受けていた。
とんでもない格好で公道を走らされたしのぶは極度の緊張と羞恥に頭を朦朧とさせ、ふらふらと身体のバランスを失う。そこを黒田が抱きとめるように支える。
「ああ……黒田さん」
しのぶは上気した顔を黒田に向ける。露出調教を受けたしのぶはすでにある種の興奮状態を示しているようで、瞳はとろんと潤んでいる。黒田はにやりと笑うとしのぶをしっかりと抱擁し、いきなり唇を奪う。
「う……ううっ」
しのぶは驚愕して身体をよじらせるが、やがて諦めたように目を薄く閉じる。黒田はしのぶのしっとりとした濡れ絹のような舌を十分吸うと、片手でミニスカートを捲り上げ、無毛の秘裂に指を這わせる。
「赤ちゃんみたいにツルツルや」
黒田が淫靡な笑い声を上げる。
「言われたとおりに、綺麗に剃ってきたようね」
香織がしのぶの顔を覗き込むようにすると、しのぶは恥ずかしげにこくりと頷く。
「おや? しのぶちゃん、どうしたんや。もうぐっしょりやがな」
黒田はしのぶの陰裂に指を沈めると、わざとらしい驚きの声をあげる。
「ノーパンで走ってすっかり興奮したんかいな」
「嫌っ」
しのぶは慌てて首を振り、内腿を必死で閉じようとするが、沢木や香織も黒田に加勢してしのぶの身体を押さえつける。
「たった一晩の調教でこんなに早く露出の悦びを覚えるなんて、どうなっているのかしら? 普段からご主人に内緒でいけない遊びをしているんじゃないの」
「そ、そんなこと……していませんわ」
「それならどうしてこんな風になるのかしら」
香織はしのぶの片手でスカートをたくし上げ、もう一方の手で無毛の秘部をポン、ポンと叩く。
「人前でお尻を丸出しにして、興奮したんでしょう」
「そんな……違います」
香織はしのぶの背後から手を回し、しとどに潤んだ秘裂に指を這わせ、ぬかるみを歩くような音をわざと立てさせる。
「やめて……恥ずかしい」
「恥ずかしいのが好きなんじゃないの」
「違う……違いますわ」
しのぶはシクシクとすすり泣きを始める。しかしそこにはどことなく甘えたような響きが交じっているのだ。
「わかるでしょ、あなたは元々マゾで露出狂の素質があったのよ。ずっと眠っていたのが昨夜の調教で一気に花開いたというわけ」
「そんな……」
「もう後戻りは出来ないのよ、さあ、スカートを脱いで下半身スッポンポンになりなさい」

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