第111話 嗜虐の競艶(4)

「は、はしたないわよ、そんなにお尻を振るなんて」
裕子はたしなめるようにそう言うと、貴美子の引き締まったヒップをピシャリと平手打ちする。
「と、殿方にお尻を愛していただく時に、無駄毛があっては失礼でしょう……奇麗にしておくのよ」
「ああっ!」
裕子が手に持った剃刀を娘の微妙な部分に触れさせると、貴美子は再び絹を裂くような絶叫を上げる。知っている人も通っているであろう駅前のスナックのステージで素っ裸にされて、母親の手で羞恥の茂みを剃り上げられるばかりでなく、隠微な菊の花まで晒け出し、あるかなきかの産毛まで剃り取られる――これはいったい現実に起きていることなのだろうか。
駅前ビルの3階にあるスナック「かおり」はそれほど広くはない。その店内にまさに立錐の余地がないほど客が埋め尽くしている。貴美子はステージ上にいるとはいえ、感覚的には観客たちの鼻先に尻の穴を晒しているようなものだ。情欲にかられた男たちの熱気や吐息までが敏感な粘膜を刺激するような錯覚に貴美子はとらわれ始めている。
「あっ……」
興奮する貴美子を宥めるかのように、裕子の指先が娘の肛門に侵入する。不意を打たれた貴美子は電流に触れたように双臀をぶるっと震わせる。
「こ、ここのところを少し柔らかくしておきましょう。いいわね?」
裕子はそう言うと貴美子の尻穴に含ませた指をゆっくり抽送し始める。衆人環視の前で露にさらけ出した肛門を母親の指でなぶられる――貴美子はその異常な感覚に次第に脳乱し始める。
「飯島さん……き、貴美子のおっぱいを揉んで上げて」
「よし来た」
飯島はニヤリと笑うと貴美子の前に回り、形の良い乳房を両手を使って揉み始める。
「あっ……嫌っ」
貴美子は飯島の手を避けようと抗うが、すでに先程の勢いはなくなっている。美貌の女子大生は前後からの責めに身を投げ出して行くのだった。
「嫌っ、嫌よっ」
隣の柱では里佳子が脇坂と赤沢の手によって、貴美子と同様の姿に緊縛されようとしている。里佳子は必死で抵抗するが、男たち2人の力にかなうはずもなく、やがて新鮮な尻を観客の目の前に突き出した格好で固定されて行くのだ。
ロリコンの毛のある脇坂にとって、東中きっての美少女である里佳子は言わば偶像のような存在である。脇坂は東中の運動会で里佳子や香奈の太腿を執拗にビデオカメラで狙っているところをPTA会長である里佳子の母、裕子に見つかり、ビデオを没収されたあげくこっぴどく油を搾られたことがある。
その裕子は今や秘密ショーのスターとして、娘の貴美子の尻の穴を観客の前で責め上げるまでの見事な堕落を遂げている。また、憧憬の対象であった里佳子は素っ裸にされて脇坂の腕の中で儚い抵抗を見せている。これが夢ならずっと醒めないでほしいと脇坂は願うのだ。
(ああ……里佳子)
盗撮趣味で有名な中年男に縛り上げられて行く哀れな妹の姿を横目で眺めた貴美子は、悲しげに目を逸らす。里佳子が突然引きこもったのはほんの一週間ほど前のことである。どうしてその時に真剣にその悩みを聞いて上げられなかったのか。そうすれば里佳子も、また自分自身もこのような淫らな地獄へ落ちることはなかったのではないか。
そんな貴美子の思考を咎めるように母親の空いた手の指先が股間をくぐり、貴美子の尖ったクリトリスに触れる。
「ああっ」
敏感な箇所を実の母親の指先で撫でられるおぞましさに、貴美子はつんざくような悲鳴を上げる。
「こんなに堅くなっているのに……まだ皮を被ったままなのね。貴美ちゃんのクリって……」
裕子は貴美子の尻穴をゆっくりと嬲るリズムに合わせるように、堅くしこった花蕾をさすり上げる。
「そ、そこはやめてっ!」
貴美子はむずがるように尻を振るが、裸身を柱にかっちりと固定されているためにほとんど抗いの意味はない。
「き、貴美子のクリの皮を優しくムキムキして、って言ってご覧なさい」
母親の口から飛び出した淫らな言葉を、貴美子は信じられないような思いで聞く。
「そ、そんば馬鹿なこと、いえるわけないじゃないっ」
貴美子は悲鳴のような声を上げるが、肛門を嬲る裕子の指先が二本に増え、穴を拡張するような動きを見せ始めたのに恐怖の表情を見せる。
「い、痛いっ、痛いわっ」
「痛くされたくなかったら言うのよ」
「嫌っ、言えないっ、そんなことっ」
必死で首を左右に振る貴美子だったが、裕子が美貌の女子大生の腸壁が見えるまで思い切って指を広げると、再びつんざくような悲鳴を上げる。
「やめてっ、やめてっ!」
「素直になるわね」
「は、はいっ、素直に、素直になりますっ。だからもう、やめてっ!」
空手の有段者である貴美子がついに屈服の声を上げると、ようやく裕子は貴美子の菊蕾から指を抜く。母親の指先で散々弄虐された貴美子の肛門は、ほんのり赤く腫れて口を開け、小さく息づいているようだ。
「き、貴美子のクリの……」
貴美子は赤く染まった顔を柱に押し付けるようにしながら、強制された淫語を小声で口にし始める。
「なーに、そ、そんな小さな声では聞こえないわよ」
裕子は尻穴を嬲った指先をアルコールを湿したガーゼで清めながら貴美子の前に回る。貴美子はそんな母親から視線を逸らすようにして、肩先を震わせながら再び口を開く。
「貴美子のクリの皮を優しくムキムキして……」
そこまで口にした貴美子は込み上げる屈辱に耐えられなくなったのか、わっと泣き始める。
「な、泣くのはやめなさい、もう子供じゃないんだから。さあ、もう一度大きな声で言うのよっ」
裕子はわざと声を張り上げ、喜美子の太腿をパシリッと引っぱたく。喜美子はしゃくり上げながら恥ずかしい言葉を繰り返す。
「貴美子のクリの皮を優しくムキムキしてっ!」
「もう一度っ」
「貴美子の、クリの皮を優しく、ムキムキしてっ!」
自棄になったようにそう叫んだ貴美子はわっと泣き崩れる。裕子はそんな貴美子の姿に胸が締め付けられるような思いだったが、心を鬼にして娘の前に座り、両腿に手をかける。
女らしい曲線を見せている貴美子の下半身に、陰りを失った恥丘がアンバランスで、その部分だけが幼女の姿に還元されたようである。また陰裂の上端から顔を出している花蕾は大きさこそ人並み以上と言えるが、勃起しても包皮から顔を出さないその姿はいわゆるクリトリス包茎であり、そんなことさえ裕子にはたまらない痛ましさが感じられるのだ。
裕子はしばらくためらっていたが、隣で里佳子が「ああっ、もうっ、嫌っ」とつんざくような声を上げたのを聞いて、はっと顔を横に向ける。
里佳子は貴美子同様、幼さの残る桃尻を観客に向けて突き出していたが、なんと脇坂と赤沢の手によって思い切り尻たぼを広げられ、可憐ささえ感じさせる菊の花を露骨なまでに堂々と晒していたのだ。

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