第145話 牝獣たちの狂宴(2)

そんな自分の思いは偽善でしかない。結局香織たちの標的を増やすことで自分や自分の家族が楽になりたいだけなのではないか――心の中からそんな非難の声が聞こえてくるのに耳を塞ぎ、裕子はひたすら目の前の作業に没頭していく。
「お、小椋さんっ! お願いっ。も、もうやめてっ!」
摩耶の悲鳴に似た声に、裕子ははっと我に返る。
「い、言う通りにしますっ。だからもう浣腸は許してっ」
言う通りにする――自分は摩耶にいったい何を言っていたのだろう。
「責め役の方も随分、堂にいって来たじゃない。昨夜のショーで2人の娘を責めた手管も大したものだったけど」
香織が満足げに裕子の肩をポン、ポンと叩く。
摩耶はシクシクすすり泣きながら、掃除用のポリバケツを股の間に挟み、素っ裸のまま肢をがに股に開いている。裕子のシンパを自認していた摩耶のそんな哀れというよりも卑猥極まりないポーズを目にした裕子はリングに締め上げられた花芯がきゅーんと疼くのを感じて狼狽える。
四六時中淫らなリングに花芯を締め上げられ、香織たちによって責め続けられて来た自分は、ついに正常な神経すら保つことが出来なくなってしまったのだろうか。自らの倒錯的な欲望のまま我を忘れて娘を、そして友人を責め上げる、そしてその姿に自分自身を重ね合わせてさらなる快感に浸る――自分はそんな情けない女に成り果ててしまったというのか。
その時、トイレの個室から一際高い笑い声と泣き声が同時に聞こえる。
(おお、奥さん、奇麗な顔をして随分派手にやらかすやないか)
(ああーっ、み、見ないでっ!)
(随分たまっていたみたいですね。おっ、綺麗な顔に似合わない太いウンコですね)
「ほうら、中でも始まったようよ。お2人も負けずに思い切りひり出すのよ」
香織がそう言い放つと、奈美と摩耶の極限の痴態を見物している文子、良江、圭子、そして春美の4人の女はケラケラ笑いこけ、決定的な瞬間を収めようといっせいにカメラを構えるのだ。
美智恵が排泄を開始したということは、あとしばらく耐えれば個室で用を足すことが出来る――奈美はそう考え、必死で尻肉に力をいれるのだが、数え切れないほど施された浣腸により、すでに奈美は最悪の状況に達しており、仮に今個室に行くことを許されたとしても一歩も歩くことが出来ないだろう。奈美は女として、いや人として最大の恥辱の姿を晒さなければならない絶望に天を仰ぐ。
摩耶も奈美と同様、いや、それ以上に悪い状況に陥っている。限界まで注入された浣腸により、摩耶は決壊寸前のところを必死で耐え抜いている。無理な姿勢をとらされ続けたことで下半身は痺れ、均整の取れた身体を脂汗が伝い、顔は青ざめている。
「随分我慢が続くじゃないか」
「まだ浣腸が足らないのか、ええ、奥さん」
脇坂と赤沢が耳を引っ張ったり、乳首をつまんだりするが、そんな男たちのからかいに対しても摩耶は反発する余裕がなくなって来ている。
「ああ、も、もう……」
「だ、駄目だわ……」
奈美と摩耶の口から同時に絶望の呻きが漏れる。
「そろそろみたいね、みんな、お2人のためにカウントダウンしてあげましょう。いい、それに合わせて2人仲良く始めるのよ。タイミングをずらしたらお仕置きよ」
香織の言葉に女達はわっと喚声をあげる。
「始めるわよ、じゅーう、きゅーう」
8、7、6と女達が大声で数え出すのを、2人の美しい人妻は双臀をブルブル震わせながら耐えている。
「ごー、よん、さん」
「にー」
「いーち」
ゼロ! と女たちが声を揃えて叫んだのと同時に奈美と摩耶は同時に「ああっ!」と悲鳴を上げ、下半身をブルッと痙攣させ、激しい排泄を開始するのだった。

「う、ううっ……」
「ああ……もう駄目……も、もう入らないわ」
「も、もう許して……お願い」
「ああ……く、苦しいわ……もうやめて……」
自治会集会室の床の中央に4人の女たちが素っ裸のまま四つんばいになり、突き出した白い尻をゆらゆらと揺らしている。それは人間というよりも、何か白い獣のようなものが蠢いているように見える。
四つんばいになっている牝獣たちはもちろん池谷昌子、長山美智恵、岡部摩耶、そして山崎奈美の4人のPTA役員たちである。それぞれの後ろに中城圭子、福山春美、瀬尾良江、そして佐藤文子の4人が座り込み、ガラス製の浣腸器を手にして、洗面器の中の薄赤い液体を吸い上げては裸の女たちに次々に注入しているのである。
黒田、沢木、脇坂、赤沢、そして朽木といった男たちは椅子を持ち出して4人の周りに並べ、缶ビールを片手に素っ裸のPTA役員たちが苦しげに身悶えしているのを香織とともにさも楽しげに眺めている。
また、しのぶと裕子はやはり素っ裸で男たちの前に四つん這いになり、それぞれの肉棒を順に咥え、淫らな愛撫を注ぎ込んでいるのだ。
「春美さん、どれだけ飲ませてあげた?」
中城圭子が、何本目かの浣腸を同僚のPTA役員である長山美智恵の腸内に注入し終わった福山春美にたずねる。
「もう250ccかしら、結構思ったよりも入るものね。圭子さんは?」
「これで6本目だから300ccね。この立派なお尻だとまだまだいけそうだわ」
圭子は頼もしげに池谷昌子の豊満な尻をぴしゃぴしゃと叩く。昌子の熟女らしい貫禄を見せている豊満な尻はぽおっとピンクに色づいており、息づかいもハア、ハアと明らかに荒くなっている。
洗面器に入っている薄赤い液体はロゼのシャンパンに少量の覚せい剤を混入させたものである。イチジク浣腸により空っぽになった4人の女たちの尻から直接シャンパンを飲ませ、吸収させて酔わせるとともに、習慣性を生じない程度の少量の覚せい剤によりその部分の感覚を一気に鋭敏にさせようという香織の計画であった。
昌子、美智恵、摩耶の3人は役員同士の懇親会でもよく飲むほうであり、アルコールに対する耐性もある程度は持っている。しかし、尻から飲まされるシャンパンは腸壁を通して一気に体内に吸収され、3人の女たちを一気に酩酊状態に近づけていく。さらに発泡性のシャンパンは腸内で多量の炭酸ガスを発生させ、それが注入された浣腸の量以上に女達を苦しめるのだ。
「ああっ、も、もうやめてっ! こんなことっ!」
急に岡部摩耶が悲鳴のような声を上げ、四つん這いのまま逃げ出そうとしたので、しのぶと裕子にフェラチオの奉仕を受けている黒田と沢木を除いた3人の男たちが慌てて立ち上がり、取り押さえる。
「お友達をおいたまま逃げ出すなんて、悪い根性だぜ。ええ、奥さん」
脇坂が摩耶の髪を掴んでいきなり平手打ちを見舞うと、摩耶は顔を真っ赤に染めたまま男たちを睨みつける。
「あ、あなたたちのやっていることは、へ、変質者の……」
そこまで言いかけた摩耶の鼻を脇坂がいきなりねじり上げると、その形の良い唇を赤沢が掌でふさぐ。
「うっ……ぐ、ううっ……」
呼吸が出来なくなった摩耶はたちまち赤い顔をさらに真っ赤に染めて苦しげに喘ぐ。酸欠状態で失神寸前になったところで、脇坂と赤沢はようやく摩耶を解放する。

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