第162話 美少女露出調教(4)

「違うというの? それなら証拠を見せてあげるわ」
美樹は次に青天井の下、素っ裸でオナニーに耽る美少女の写真をテーブルに置く。
「や、やめて……そんなものを出さないで」
健一は必死で哀願するが美樹はかまわず香奈の、昨夜の舞台で里佳子に責められて絶頂に達する姿や、今朝マスク一枚のみを許された全裸で町中を疾走する姿を捉えた写真を次々にテーブルに並べる。
「よーく見るのよ。お前の妹の恥ずかしい姿を」
史織は必死で顔を逸らそうとする健一の睾丸をぐいと握り締める。
「お前の本音はわかっているわよ。どうせ童貞を捨てるのなら里佳子で捨てたいのでしょう。思いどおりになんかさせてやるものですか」
史織はまるでクルミを潰すように手に力を込めてぐいぐいと健一の急所を握る。女装姿の健一は抵抗も出来ず。ひっ、ひっと哀れっぽいうめき声をあげるのみである。
「男なんてだらしないもんね。キンタマを握られただけで情けない泣き声を上げるなんて」
史織はクスクス笑いながら苦しげな健一の表情を見ている。
「この4人がそんなに嫌なの、健一クン? それじゃあ、この娘ならどう?」
美樹が最後に取り出した写真を目にした留美があっと声を上げそうになる。それは体育祭の際に撮られたものか、ショートパンツ姿で他の女生徒と談笑する留美のスナップ写真だった。
「そ、そんな……」
「留美は黙って外を見張っているのよ」
史織に決めつけられた留美は窓の外へ視線を移す目。留美は白い尻を覗かせながら階段を上り降りする里佳子と香奈の姿に目を注ぎながら、心臓が早鐘のように鼓動を打ち始めるのを感じている。
留美の脳裡に浮かんでくるのは昨夜香奈や里佳子たちが痴態を演じた舞台で素っ裸のまま引き出され、同じく全裸の健一と抱き合い、互いを貪り合う自分の姿である。それは恐ろしく、恥ずかしく、なおかつ耐え難いほどの羞恥に満ちた光景だった。
ようやく美樹がすべての写真を見せ終えると、史織は再び健一に窓の外の里佳子と香奈の姿に目を向けるよう命じる。ガールフレンドと妹の痴態に苦しげに視線を移す健一の姿を視界の隅に感じながら、留美の動悸はますます高まっていく。
(健一さんと私がみんなの見ている前で……そんなこと絶対に出来ないわ。小塚先生や美樹も本気じゃないに決まっている)
留美は必死で心を鎮めようとするが、自分が全裸で絡み合う淫夢のような光景が頭の中から消えないのだ。
(でも……他の人が選ばれるくらいならいっそ私が……)
惑乱の極に達した留美の脳裡に、とんでもない思考が浮かび上がってくる。
(いけない……何を考えているの。そんなことをしたら里佳子先輩や香奈のように地獄に落ちてしまうわ。それも私だけじゃなくて、ママや姉さんまで巻き添えにして――)
留美は冷静さを取り戻そうとするが、窓の外ではまるで里佳子と香奈が健一を挑発するように尻を振っているような錯覚に陥る。階段の上に達した里佳子が向きを変え、留美たちがいる珈琲ショップに哀切に満ちた視線を向ける。
(里佳子先輩や香奈には負けたくない……)
留美の心に説明のつかない闘志のようなものが湧き上ってくる。想像を越えた異常な体験が留美になんらかの作用を及ぼしたのか、それとも留美の中に本来、被虐や露出を悦ぶ血が存在したのかどうかは分からない。
「そろそろ時間だわ。もう一往復したら終わりにしましょう」
そんな史織の声を留美はぼんやり聞いている。珈琲ショップで健一と向かい合い、ともに淫らな悪戯を受けていることで、留美はなぜか不思議な幸福感さえ味わい始めているのだった。

自治会の集会室で散々男たちの凌辱を受け、想像も出来ないほどの淫らな責めに喘いだ東中PTAの女性役員たちは、脇坂によってA工業高校に届けられた裕子を除いてブラジャーとパンティのみを身に付けた半裸のままワゴン車にほうり込まれ、開店前の「かおり」に連れ込まれていた。
「かおり」が入居している駅前の複合ビルの駐車場から店の中まで下着姿で移動させられた人妻たちは、誰かに見られるのではないかという恐怖に脅えた。嗜虐者たちは震える足をすくませている女役員たちの尻をぴしゃぴしゃ叩きながら、さも楽しげに追い立てる。
「かおり」の店内で半裸のままフロアの上に固まって震えている池谷昌子、長山美智恵、岡部摩耶、そして山崎奈美の4人を香織、黒田、沢木、春美、そして圭子の5人がさも楽しげに見下ろしている。
加藤しのぶはひとり、身支度を命じられ店の奥に姿を消している。黒田と沢木が4人の新しい獲物から取り上げた携帯に白いマジックペンで名前を書くと、カウンターの向こうで黙々と開店の準備を行っている龍に手渡す。龍は慣れた手つきで店に置かれているパソコンにそれぞれの携帯をつなぐ。
「ひとつ以外はロックがかかっている」
龍は後ろを向いたまま香織に告げる。
「破れるんでしょう?」
「どうってことはない」
龍はつないだ携帯にパソコンからアクセスする。パスワードの組み合わせを次々と試して行き、やがて合致したもの判別する。龍はたちまちすべての携帯のロックを解除すると、蓄積されたメールや受発信記録、そしてアドレスといったデータを次々と吸い上げて行く。
龍はデータの吸い上げが完了した携帯を香織に手渡す。
「ロックがかかっていなかったのはこいつだけだ」
龍は「ナミ」と書かれた携帯を指さす。香織は楽しげに微笑を浮かべてうなずくと、4人の女役員たちに視線を移す。
「携帯って便利なようだけれど、これほど危ないものはないわ。それぞれのプライバシーの固まりを持ち歩いているようなものだからね」
自分たちの身に一体何が起こっているのか理解出来ないといった風情の4人の人妻に、香織はさも楽しげに話しかける。
「たとえば不倫相手である義弟との秘められたメールのやり取りとか」
香織は「ミチエ」と記された携帯を長山美智恵の目の前に見せつけるようにする。
「まるで年下の恋人にあてられたような情熱的なメールの相手が実の息子だったり、とか」
香織は次に「マサコ」と記された携帯を池谷昌子の目の前に突き出す。
美智恵と昌子は苦しげに目を伏せる。あまりの屈辱に耐えられなくなった岡部摩耶が口を開く。
「こ、こんなことをしてどうなるかわかっているの。プ、プライバシーの侵害で訴えられてもいいというのっ!」
「あら、随分元気がいいじゃない。屁こき女の摩耶ちゃん」
必死で気力を振り絞った摩耶だが、圭子のその言葉にたちまち抵抗心は折られ、赤く染めた首を項垂れさせる。
「摩耶ちゃんも携帯にロックをかけているということは、人に見られたくないものがきっとあるのね。案外その副編集長とまだ続いているのかしら。変態的なSMプレイの関係が」
圭子がニヤニヤと薄笑いを浮かべながら詰め寄ると、摩耶はあわてたように顔を逸らす。

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